e-Day
今さら人に聞けない「e-ビジネス・オンデマンド」(2/2 ページ)
変化に即応できるITインフラ
オンデマンドオペレーティング環境は、下の図2のように2つのレイヤからなる。「人」「プロセス」、そして「情報」を統合することによってビジネスに柔軟性をもたらす「インテグレーション」レイヤと自動化や仮想化によってITを簡素化する「インフラストラクチャマネジメント」レイヤだ。もちろん、これらのITインフラがオープンスタンダードに準拠していなければならないことは言うまでもない。
それではこのレイヤにIBMソフトウェアの各ブランドを重ねてみるとどうなるだろうか。ちょっと視点は違うが、図3がそれだ。
インテグレーションレイヤには左から顧客、パートナー、社員といった「人」を統合するLotus、「プロセス」を統合するWebSphere、そして「情報」を統合するDB2が並び、Tivoliのインフラストラクチャマネジメントレイヤがそれを支える格好だ。
さらに言えば、今年に入ってIBMは、顧客に対してはブランドというよりはむしろソリューション(IBMではスペシャリティと呼ぶ)を前面に打ち出し始めている。当面、「セキュリティ」「ポータル」「ビジネスインテグレーション」といった12のソリューションが用意され、それらの専門家集団を目指した組織再編も進んでいる。
「顧客は“DB2を買いたい”とか、“Tivoliが欲しい”とは言わない」と話すのは、日本アイ・ビー・エムでソフトウェアのブランドとスペシャリティの双方を担当する川原均理事。背景にあるのは、顧客のニーズだ。ブランド中心から顧客中心への転換ともいえる。
もちろん、個々の製品が競争力を失ってしまえば元も子もない。製品開発は引き続き強化しつつ、もっとオープンなブランドへの脱皮を狙っている。
川原氏は、「ブランドの価値を高めるには、例えば、DB2を情報管理のためのパーツとしてもっと広く使ってもらえる、いわばエコシステムを作り上げる必要がある」と話す。
IBMはオープンソースの統合開発環境「Eclipse」で大きな成功を収めている。IBMのミドルウェア製品群がすぐにオープンソース化されることは考えにくいが、同社は各ブランドをだれでも使えるパーツとして提供し、競合するコンピュータベンダーもIBMのミドルウェアに自社のソリューションを載せて販売できるようにしたい考えだ。
業界挙げて「ソリューション」の大合唱が聞こえる中、技術や製品の輪郭がボヤケてしまいがちだが、IBMはブランドとソリューションという2レイヤに分け、いわばクルマの両輪としてその価値を高めようとしている。
話を北京のIBM Forumに戻すが、フラハティ氏は「オンデマンドオペレーティング環境は、SOA(Service Oriented Architecture)の考え方に基づいている」と話す。各ブランドを組み合わせたソリューションの次は「サービス化」だ。WebSphereは「Business Choreography Services」として、DB2は「Information Management Services」として必要に応じて組み合わせて使えるように各製品はデザイン段階からサービスを志向するようになる。
こうして幾つかの方向から「e-ビジネス・オンデマンド」を眺めてみると、これまでよりずっと見通しがよくなるものだが、さらに「今さら人に聞けない」ということがあれば、5月中旬と6月初め、東京と大阪で開催される「IBM Software World 2004」に出掛けられてはどうだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
2
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
3
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
4
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
5
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
6
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
7
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
-
8
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
-
9
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
10
「あ、その情報メモしたい!」を叶えるワイヤレスイヤフォン、Nothing「Ear (3a)」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR