「赤ペン先生」もIT化 ベネッセが中学受験向けeラーニング
ベネッセコーポレーションは8月6日、中学受験向けのeラーニングシステム「ベネッセ e‐受験サービス」を9月からスタートし、eラーニングに本格参入する。教科書補完用の通信添削「進研ゼミ」で知られる同社。中学受験という新市場をITで切り開く。
e‐受験サービスは、ブロードバンド環境とWebカメラ、ヘッドセットを利用したeラーニングシステム。(1)ビデオチャットとタブレットを利用し、講師と画面を共有しながら個別指導を受けられる「e-個別」、(2)受験校の過去問題を解いてFAX送信すると、添削結果を24時間以内に解説音声付きでWeb上にアップしてもらえる「e-ボイス添削」、(3)ビデオチャットによる保護者向け受験相談「e-カウンセラー」、(4)各科目の授業をストリーミング配信する「e-講義チャンネル」──の4種類から成る。
生徒はまず、カウンセリングを受け、必要なサービスを割り出して時間割を組む。サービススタート後は定期的に小テストを行い、効果を確認しながら学習を続ける。
価格は、個別指導1時間あたり4500円-1万5000円。サービス内容や講師のグレードによって変動する。
まずは首都圏からサービスを開始。順次地方に広げる。
少子化でも中学受験業界は活況
首都圏では特に、私立中学を受験する子どもが増えている。同社の調べによると、首都圏で中学受験した子どもは2000年には約4万人(全6年生の13%弱)だったのが、2004年には約4万8000人(同15.5%)に。「私立と公立のサービスの質が明らかに違い、公立校への不信感が募っているため」(教育研究開発本部 e‐受験サービス開発部の奈良隆志部長)私立人気が高まっているという。
ネット環境さえあれば、世界中で利用可能な同サービス。国内中学の受験を考えている海外在住の小学生の取り込みも狙う。
1時間4500円からという料金は、決して安くはない。しかし、「教材や授業に対する信頼さえ得られれば、親は金に糸目をつけない」と、昨年子どもを中学受験させたという奈良部長は言う。私立受験対策費用として親が支払えるのは、平均で年間110万円。進学塾と個別指導、添削指導を併用することも多い。
eラーニングを取り入れたのは、「従来の通信添削だけではカバーしきれない、幅広い教育ニーズに対応するため」(森本昌義社長)。それぞれの生徒に合ったきめ細かな受験指導を行える体制を築き、少子化に対抗する。
また同社は、同サービスを通じてeラーニングの収益モデルを確立する目論見だ。採算ラインに乗り次第、他の学年の指導にもe‐ラーニングを取り入れたり、システムを学校や予備校向けに売り込む、といった横展開も考えている。
生徒数の獲得目標は、今年度2000人、来年度5000人。今年度は1億8000万円、来年度は9億8000万円の売り上げを見込む。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
2
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
3
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
4
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
5
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
6
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
7
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
8
イオンモール熊本内部の様子も──自衛隊や警察庁、救助活動の動画・写真をSNSで積極発信
-
9
TSMC熊本工場、段階的に通常操業へ 熊本の地震で一時中断、従業員の無事確認 台湾報道
-
10
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR