劇場がある暮らし――Theater Style
2005年の液晶フロントプロジェクター動向(3/3 ページ)
透過型液晶の低価格フルHDプロジェクタは?
もうひとつ、D5に関連してはフルHDのフロントプロジェクタが低価格化するのでは?との期待もある。現行のD4世代では1.3インチとサイズが大きいフルHDの透過型液晶パネルだが、D5世代では0.9インチにまで小型化され、100万円を切る価格設定も可能かもしれない。
パネルサイズは光学回路や投射レンズなど、プロジェクタを構成するあらゆるコンポーネントのサイズに影響を及ぼす。そのため、パネルサイズが大きいとプロジェクタは大型化し、コストも膨れあがる。加えてフルHD映像を高画質に処理するには、それに相応しい映像回路も必要だ。富士通ゼネラルの「LPF-D711WW」が240万円というプライスタグを付けているのは、実際にかなりコスト高な製品だからだ。
だが0.9インチのフルHD対応D5で、フロントプロジェクタを設計するメーカーが登場するかどうかはかなり微妙な状況だ。というのも、0.9インチというパネルサイズが、D5世代のみで終わってしまう可能性があるからだ。
エプソンはD6世代以降のパネルサイズと解像度の組み合わせについて発表は行っていない。しかし、過去のトレンドを見るとわかるとおり、エプソンはコスト重視でパネルサイズの小型化を優先したラインナップを採ってきている。
また、エプソンは従来より「開口率は50%以上あれば、MLAで90%の光を透過できる。複屈折板を用いメッシュ感に関しても解決可能だ」と話している。D6がいつになるのか? 果たして開口率向上はどの程度達成できるのか? といった未確定要素はあるものの、フルHDパネルの次のターゲットが0.7インチになるのは間違いないだろう。
そうなると、「D5世代で0.9インチパネル用の新設計の光学系を作る」のか、それとも「0.7インチで開発を続けておいてD6世代でフルHDに移行する」のか、という2つの道が浮かび上がってくる。エプソンがD6世代でも0.9インチパネルを生産するというのであれば、高画質のプレミアム製品向けに0.9インチを使うという手もあるだろうが、ホームシネマ向けのフロントプロジェクタで主力製品を2つ持つのは、メーカーとして負担が大きい。
可能性としてはエプソンがEMP-TW500の後継機種として0.9インチフルHDを採用機を出すことになるかもしれない。投射レンズなど一部コンポーネントを除けば、光学回路のほとんどはリアプロTVとフロントプロジェクタで同じになるため、リアプロTVで0.9インチフルHDを使うならば、その設計とパーツをフロントプロジェクタでも活用できる。三洋電機や松下電器産業に関しても、エプソンから光学回路の基本部分をまとめて供給されれば製品化されるかもしれないが、その可能性は低いと見た方がいいだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
3
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
7
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
8
松本デジタル相、24.6万件漏えい可能性について説明 「既知の脆弱性を対応前に悪用」
-
9
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
10
「ランジェリーパープルじゃない」「買おうと思ってたのに」 iPhone 18 Pro/Pro Maxの色に落胆の声
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR