Intel参戦で64ビットデスクトップの時代は来るか
米Intelは2月21日、64ビット拡張技術「EM64T」を搭載したPentium 4 Extreme EditionおよびPentium 4を発表した(関連記事参照)。ライバルのAMDがx86-64プロセッサ「Athlon 64」を投入し、業界そしてコンシューマーのマインドにおいて成長を続けていることから、Intelの今回の動きは予想外のものではなかった。
AMDは2003年に初の64ビットデスクトッププロセッサをリリースした。当時Intelは64ビットデスクトップに参入する計画はないと話していたが、昨年10月にEM64T搭載のXeonプロセッサをリリースした。
今回の動きはコンシューマーにとって朗報だ。64ビット拡張デスクトッププロセッサの選択肢ができたからだ。
ベンチ結果は
PC World編集部は3.6GHz EM64T Pentium 4をWindows XP Professionalの32ビット版と64ビットのWindows XP Professional X64 Editionのリリース候補第2版(RC2)で走らせ、ベンチマークテストを行った。
また比較として、Athlon 64 3800+もWorldBench 5スイートでテストした。32ビット版Windows XP Professionalでは2.4GHz Athlon 64の方がわずかにスコアが高く、Pentium 4を3ポイント上回ったが、Windows XP Professional X64 EditionではPentium 4が大きく差を詰めた。とは言え、当編集部のPC WorldBenchアプリケーションのうち、XP Pro X64に対応しているのは約3分の2だけだ。このため、すべてのアプリケーションでテストしていた場合にどうなっていたかは分からない。しかしその点以外はすべて等しく、Intelブランドの64ビット拡張技術を選んでも損はないと確信している。
一番の朗報は、EM64Tとx86-64に互換性があるということだ。Intelは言及を避けているが、われわれのテストはこれを裏付けている。AMDでもIntelでも同じだ。いずれの64ビット拡張CPUも、もうすぐ登場する64ビットWindowsを走らせる。Microsoftの上級Windowsプロダクトマネジャー、ブライアン・マー氏によると、「Windows XP Professional X64 Editionは、AMDのAthlon 64、Opteron、IntelのEM64T搭載Xeon、同Pentium 4を含め、業界標準のx86命令セットに64ビット拡張を加えたすべてのプロセッサに対応している」という。
残念な知らせは、「もうすぐ登場する」という言葉だ。XP Pro X64が出荷されるまで、Linuxユーザーを別にすると、ほとんどのユーザーは64ビットの恩恵を受けられない。X64 OSが出荷されても、新しい命令セットとレジスタを活用できるよう最適化され、コンパイルし直されたアプリケーションでしか大きな性能改善は見られない。64ビットコンピューティングの主なメリットはスピードではなく、従来よりも大規模なデータベースへの対応、大容量メモリへの直接アクセス、オーディオ、ビデオ、ゲームの解像度向上などだ。
もう64ビットの時代?
64ビットコンピューティングを手に入れたからといって、日常的なコンピューティング体験が――少なくとも短期的には――変わったり向上したりすることはないだろう。対応ソフトが不足しているためだ。このようにソフトが技術に大きく後れを取っているという現象は、ゲーム業界でも起きている。
しかし64ビットコンピューティングに確かにメリットはあり、急いで乗り換える理由はないが、乗り換えない理由もない。ユーザーにとって一番の朗報は、次世代64ビットOSを最適に走らせるかどうかを心配をせずに、価格と性能だけでCPUを選べるようになったことだ。
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