Google、デスクトップ検索ツールの正規版をリリース
米Googleは3月7日、デスクトップ検索ツールのアップデート版を発表した。同社幹部によれば、新バージョンにはAdobe PDFファイルのフルテキスト、およびマルチメディアファイルのメタデータが検索可能になるなどの改良点が含まれる。
このツールではこれまで、PDFとマルチメディアファイル(画像、音楽、動画など)についてはファイル名しかインデックス付けできなかったが、新バージョンではPDFファイルの全コンテンツと、音楽ファイルに含まれる曲名、アーティスト名などのマルチメディアファイルメタデータも、インデックス化できるようになったとGoogleのプロダクトマネジャー、ニキル・バトラ氏は話している。
このツールは今回のバージョンで正式にβテスト段階を抜けて正規版と見なされる。あらゆるソフトの常として、今後も機能強化は続けられる。「ユーザーからサポートの要望が高かったファイルタイプと機能にすべて対応できたため、β版から製品版へ移行させることにした」とバトラ氏。同氏はまた、Googleとしては、β版の表示をやめることで、より多くのユーザーのダウンロードとインストールを促したい考えだと付け加えた。
ユーザーがPC上の情報を検索できるこの手のツールは、少し前までは数えるほどしかなかったが、ここのところベンダー間のリリース競争が激しくなっている。PCの中の情報を探すときも、インターネット上の情報を探すのと同じ方法でできた方がいいと考えるユーザーが増えていることから、デスクトップ検索は、検索エンジン市場全体の中でも重要な領域と見なされている。
大部分が無料のこの手のツールで、検索サービス企業がどうやって利益を得ていくのかははっきりしないが、デスクトップ検索製品にロイヤルティーを示すユーザーは、同じ会社のインターネット検索エンジンにも同様のロイヤルティーを示す可能性が高いというのが大方の見方。ここ数年、検索エンジンが検索結果とともに表示するオンライン広告の市場は大きく伸びている。しかし、検索サービス企業にとっては、いかにユーザーのロイヤルティーを高めるかが大きな課題となっている。調査によると、ユーザーは、特定の検索エンジンに対する愛着感をほとんど示していない。
Googleは昨年10月、デスクトップ検索ツールを発表。当時すでにデスクトップ検索製品を持っていたLycosやCopernic Technologies、X1 Technologies、Blinkxなど、もっと小さくニッチなメーカーの後に続いての動きだった。しかしGoogleは、Microsoft、Ask Jeeves、Yahoo!、AOLなど、ほかの検索サービス大手よりは先行。これら各社はその後、デスクトップ検索ツールのテスト版をリリースした。Yahoo!はX1と、AOLはCopernicとの提携によってデスクトップ検索市場に参入している。
無料のGoogleデスクトップツールのほかの改良点としては、Mozilla FoundationのブラウザFirefoxとメールソフトThunderbird、AOLのNetscapeブラウザ/メールソフトに対応したことが挙げられる。以前はMicrosoftのInternet ExplorerとOutlookとOutlook Expressにしか対応していなかった。
さらに、Googleは3月7日に、開発者向けのツールキットをリリースした。デスクトップ検索ツールの機能を拡張するプラグインソフトを、オープンなAPIを使って開発できるキットで、ドキュメンテーション、サンプルコード、幾つかの既製プラグインとともに、http://desktop.google.comから入手できる。
提供される既製プラグインの1つに、Cerulean Studiosの人気の高いインスタントメッセージ(IM)ソフトTrillianで作成されたIMを検索できるようにするプラグインがある(Google Desktop Search自体はAOLのAIMのメッセージしかインデックス付けできない)。また今後、AppleのiTunes Music Storeから得た音楽ファイルのメタデータを検索できるようにするプラグインもリリースされるとバトラ氏。
あるサードパーティーから近く、音声認識技術を使って音声・動画ファイルの内容をテキスト化し、それらをGoogle Desktop Searchで検索できるようにするプラグインも登場する見通しで、こうしたファイルのインデックス付けがメタデータの領域を超えることになるとバトラ氏は説明する。
同氏によれば、今回のデスクトップ検索ツールはコンシューマー向けに設計されているが、同社は職場での利用に適したバージョンの開発にも引き続き尽力する。もっとも、今回の新バージョンにも企業向けの機能が1つ備わっている。インストールの際、PC上のMicrosoftのGroup Policyのパラメータを認識し、そのPCではGoogleのデスクトップツールを動作させられないパラメータ設定になっている場合、インストールをキャンセルする機能だ。
最後に、Googleのデスクトップ検索ツールは、3月7日に初めて中国語版と韓国語版が入手可能になった。これはインタフェース、サポート、ドキュメンテーションを両国語に翻訳したもの。
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