劇場がある暮らし――Theater Style
新DLPでホームプロジェクターはどう変わる?(3/3 ページ)
大原氏は「従来のRGB×2の6セグメント構成でも、色再現や階調はこれまでよりも改善される。これは新開発の画像処理チップが貢献している。補色カラーフィルター採用による色再現域拡大や明るさアップなどは、あくまでも選択肢。DLPベンダーは、これまでよりも多い選択肢からカラーフィルターをチョイスし、より優れた信号処理で絵作りを行える」と話す。
たとえば補色フィルターを使う場合も、RGBによる絵をどの程度補助するのか補色カラーフィルタの混合比を選択でき、どの色を用いるのかも選べる。また補色フィルターにより明るい色の再現域が拡大できるなら、RGBの各フィルターをより濃い(つまり透過率は低いが純度の高い)ものにすることで、従来より深みのある赤や青を出すことも可能だろう。これらの自由な組み合わせにより、画一的ではない多様なDLPが生まれるというわけだ。
低価格のDLPは、TIによるリファレンスの光学回路を用い、レンズや筐体、絵作りなどでベンダー間の特色を出している。しかも数量的にはデータ用途が圧倒的に多いため、リファレンスデザインはデータ用としての使いやすさを狙った設定だ。レンズシフトによる設置性の向上や、大きめの迎え角(投影方向。データ用ではテーブル置きで見やすい場所に投影するため迎え角が大きい)のまま家庭向け商品化される事が多い。
家庭向けに別途、光学系を設計すると価格面で大幅に高くなるため、メーカーとしてもなかなか家庭向けに特化した低価格DLPを作れないジレンマがある。今回の0.65インチDMDは、0.7インチDMD素子向けのデータDLP用光学回路の基本設計を引き継ぐと見られる。
そうした点も含め、これから登場するだろう0.65インチDMD素子を用いたDLPが、どこまで使いやすいものになるのか。そして画質面でBrilliantColorが単板DLPにどのような変化をもたらすのか。年末商戦に向けてD5プロセスの透過型液晶プロジェクターも含め、実際の製品における実力が注目される。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
3
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
4
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
5
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
6
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
-
7
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
8
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
-
9
「あ、その情報メモしたい!」を叶えるワイヤレスイヤフォン、Nothing「Ear (3a)」
-
10
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR