IDF Fall 2005
見えてきた次世代デュアルコアプロセッサ(1/2 ページ)
Intelは米サンフランシスコで開催したIntel Developers Forum Fall 2005で、2006年後半に投入予定の新プロセッサ「Merom」「Conroe」「Woodcrest」の概要を発表したが、その後行われたブリーフィングではサーバ/ワークステーション向けとして次世代Intelアーキテクチャコアを4個統合する「Whitefield」が2007年に提供されると話した。
キャッシュ容量の違いで差別化?
これらのマイクロアーキテクチャMeromと同じものだが、Meromの2次キャッシュメモリがYonahの2倍となる4Mバイトのみなのに対し、Conroeは2次キャッシュメモリ容量の違いによって複数バージョンが提供される点が異なる。
Intelは正式には各プロセッサの2次キャッシュメモリの容量を明らかにはしていないが、プレゼンテーションで使われたスライドの比率が正しいのであれば、4Mバイトと8Mバイトの2バージョンが提供されるように見える(Intelの場合、こうしたプレゼンテーションスライドに使う図や写真は非常に正確に作られるので、確度は高いだろう)。別の情報では2Mバージョンもあるとされており、最初に登場するのは2Mバイトおよび4Mバイトバージョンのようだ。両者は同一のダイで、選別することにより2つのバージョンを作ると見られる。
一方、謎なのが8Mバイト版。なぜ8Mバイト版をわざわざ異なるマスクで製造するのか。Intelの資料からはそう読み取ることができる。おそらく、それはXeonの将来バージョンが8Mバイトキャッシュの仕様になっているからではないだろうか。資料にはConroeの2次キャッシュメモリに関して「Multiple」の仕様があると書かれている。今までIntelは2バージョンだけの時にMultipleという言葉を使っていない。3バージョン以上と考えるのが妥当とすれば、8Mバイトバージョンも存在することになる。
サーバ/ワークステーションバージョンとなるWoodcrestは、おそらくConroeに近い仕様で8Mバイトの2次キャッシュメモリを内蔵し、デュアルプロセッサ構成での動作をサポートしたものとなる。
さらにWhitefieldはより幅広いレンジのキャッシュメモリ構成が用意され、Woodcrestを2個並べたような構成となるようだ。IntelはWhitefieldを紹介する資料で、わざわざWoodcrestを2個並べような図としており、2次キャッシュメモリも2分割して2個づつのコアが共有する形式に見える。もちろん、図が必ずしも正しいとは限らないが、キャッシュアクセスの設計がMeromなどと同じならば、2つの2次キャッシュメモリ領域を2つづつのコアが共有すると考えるのが正しそうだ。
さて、Woodcrestを2個並べるWhitefieldは8Mバイト×2の2次キャッシュメモリとなるが、さらに将来的には2次キャッシュメモリを2倍に増やした16Mバイト×2の合計32Mバイトキャッシュ版も用意されるようだ。Woodcrestは4個以上のマルチプロセッサ構成にも対応するため、たとえばWhitefieldで4プロセッサ構成のシステムを組むと16コアが同時に動作するシステムを比較的容易に構築可能になるだろう。
こうしたハイパフォーマンスを求める改良が行われる一方で、MeromにはYonahと同じくシングルコア専用のマスクも用意される可能性が高そうだ。Intelは“PCベンダーの要求次第”と話しているが、MeromはYonahよりも回路規模が大きいため熱設計電力は高くなりがちだ。IDF初日の基調講演でポール・オッテリーニ氏が話した5ワットという熱設計電力に収めるには、シングルコアの超低電圧バージョンも必要になる。
熱設計電力がYonahよりもやや高くなる一方、しかし平均消費電力に関しては維持、もしくはやや下がる見込みだ。元々電力効率が悪いNetBurstアーキテクチャを採用する現行のPentium DやPentium Extreme Editionと比べればなおさらである。すでにお伝えしている通り、MeromはBanias(初代Pentium M)の3倍、ConroeはNorthwood(第2世代Pentium 4)の5倍の電力あたりパフォーマンスを実現するとIntelは主張している。
ただし、前述したようにモバイルプロセッサに関しては、超低電圧版を除き熱設計電力はむしろ大きくなる。たとえばモバイル向けプロセッサだけを取り出してみると、YonahとMeromは同じ製造プロセスを用いつつ回路規模はMeromの方が大きい。Intelは65ナノメートル世代でリーク電流に対する対策を行っているようだが、両者とも同じプロセスならばリーク電流は回路規模が大きくなった分増えていると考えられる。このあたりをどのように解決していくのかといった課題もあるだろう。
明らかになった次世代アーキテクチャ情報
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
3
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
デジタル庁に不正アクセス、個人情報24.6万件漏えいか 各府省庁の職員情報など
-
7
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
8
松本デジタル相、24.6万件漏えい可能性について説明 「既知の脆弱性を対応前に悪用」
-
9
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
10
幻の「ちいかわ」コラボ第3弾皿、捨てちゃうの? くら寿司に聞いてみた
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR