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» 2005年08月24日 22時46分 公開

「PC業界は復活した」──IDF Fall 2005 始まるIDF Fall 2005(1/2 ページ)

Intel Developer Forum Fall 2005がサンフランシスコで始まった。初日のキーノートスピーチに登場したのはポール・オッテリーニ氏。次世代CPU「Merom」「Conroe」「Woodcrest」がもたらす世界を垣間見せてくれた。

[本田雅一,ITmedia]

 タイトルの言葉は、IDF Fall 2005の初日に行われたポール・オッテリーニ氏による基調講演の第一声だ。

 「2001年、ドットコムバブルがはじけたとき、我々は“もっともっと製品の魅力を高めるために努力しなければならない、そのための投資を続けよう”と呼びかけ、インテル自身も実際に投資を行ってきた。その成果が表れてきた」とオッテリーニ氏。

 依然としてコンシューマ市場では厳しい状況が続いており、企業向け製品も決して楽観視はできないが、ワールドワイドにおける総出荷台数は増加に転じている。その中で重要な役割を果たしたのはPentium Mを中心にしたCentrinoプラットフォームだった。

 オッテリーニ氏は「かつて我々はメインフレーム向けのメモリベンダーだった。しかし1980年代以降、マイクロプロセッサの会社へと転身した。そして今、インテルはPCプラットフォーム全体を提供する会社へと変化している」と話す。プロセッサ単体、といった「PCを構成するパーツ」を供給する会社ではないと言いたいのだ。

IDF Fall 2005はこの人の第一声から始まった。インテルCEOのポール・オッテリーニ氏

単一アーキテクチャでサーバからハンドヘルドまで

 オッテリーニ氏が“我々はマイクロプロセッサカンパニーではない”という主張から基調講演を始めた理由には、これからインテルが提供していくプロセッサ群が深く関係している。

 かつてインテルはプロセッサのベンダーであり、水平分業を進めることでPCコストを削減し、市場の拡大を最優先させていた。しかし、今やPCは成熟製品になりつつある。その中にあって、さらにPC製品全体の質を底上げし、特定メーカーの製品だけではなく、誰もが購入できる安価な製品でも十分な品質と機能を得られるように、“プラットフォーム”の名の下に、PCを構成する要素をより広範に標準化していこうと考えている。

 そのための試金石がCentrinoだった。

 IDFの歴史を遡ってみると、オッテリーニ氏は社長就任直後の基調講演で「半導体技術の進歩をクロックの向上ではなく、消費電力の低減など、ほかの方向にも生かしながら進化していく必要がある」と話していた。このときはまだ「メニーコア」といったコンセプトは表向きに発表していなかったが、このスピーチを行った2001年からマルチコアや省電力といった技術に注目していたのだとオッテリーニ氏はいう。

 インテルにとって誤算だったのは、リーク電流による消費電力の問題が原因で、現在の90ナノメートル世代でNetBurstアーキテクチャが破綻してしまったことだ。これは彼らが予想していたよりも早いタイミングだ。

 よく知られているように、Pentium 4を起源とするNetBurstアーキテクチャはもっと高速なクロックまで性能を上げられる予定だった。しかし、現実にはリーク電流による消費電力問題が顕在化し、その膨大なな発熱量によって性能の上限を抑える状況に至っている。

 NetBurstアーキテクチャの進化を諦めたがゆえに、既存コアを2つ並べたPentium Dを急いで開発しなければならない状況になったが、この苦境も来年の後半には打開できる。省電力を実現した次世代アーキテクチャが登場するからだ。

このように2006年第二半期にはMerom、Conroe、Woodcrestといった「次世代CPU」が早々と勢ぞろいすることになる

 「インテルはプロセッサの会社からプラットフォームを提供する会社に組織変更を完了している。製品ごとの縦割りで事業部を構成するのではなく、ユーザーニーズごとに事業部をわけ、各分野でのニーズをまとめて事業部の戦略を練り、練った戦略を製品に反映していく。今後は単一の“電力あたりパフォーマンス”に優れた次世代アーキテクチャを、各分野に適したプロセッサとして提供する」(オッテリーニ氏)

 ハンドヘルドサイズのPCからノートPC、デスクトップPC、サーバやワークステーションまでを、ひとつの次世代アーキテクチャをベースに提供する。そのための組織変更、というわけだ。

 その次世代アーキテクチャの源流が、初代Centrinoに使われていたBaniasである。

Meromのアーキテクチャをサーバまで展開する

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