「iPhone」訴訟、Appleに勝ち目はあるか(1/2 ページ)
「iPhone」の製品名をめぐる米AppleとCisco Systemsの交渉は2001年におだやかに始まったが、今後は法廷外で決着しない限り、不愉快な法廷闘争にもつれ込みそうだ。両社とも、使用権は自社にあるとする強硬姿勢を崩していない。
Appleのスティーブ・ジョブズCEOは1月9日、自ら「iPhone」と呼ぶ製品を発表した。これは2001年のiPod以来、同社にとって最も重要な新製品となる。iPodと携帯電話、ネット接続機能を持ったPDAの組み合わせについてジョブズ氏は、これまで自分が手掛けた中で最もエキサイティングな製品の1つだと言い、iPhoneは「電話を再発明」するものだと語った。
その翌日、CiscoはiPhoneの名称をめぐる商標権侵害でAppleを提訴した。Ciscoは7年前にInfogearを買収した時点で、iPhoneの商標を取得していた。1996年にこの商標を出願したInfogearは、CiscoのLinksys部門の一部となった。同部門は2006年初頭に新シリーズのiPhoneを投入し、12月に再び拡大している(2006年12月18日の記事参照)。
Appleは1月11日、この法的脅しに対し当惑した様子を見せた。
「Ciscoの訴訟は馬鹿げていると思う。iPhoneの名称を使っているVoIP企業はほかにもたくさんある」。Appleの音楽広報ディレクター、ナタリー・ケリス氏はeWEEKにこう語った。
「当社ではこれを一般用語とみなしており、Ciscoの米国での商標は良く言っても根拠薄弱だと考える。しかも携帯電話をiPhoneと名付けたのは当社が初めてだ。Ciscoがこの点について異議を唱えるつもりなら、当社には勝つ自信がある」
次にどんな法的措置を取るのか、また、Ciscoとの話し合いを続けるのかどうかについて、Appleはコメントしていないとケリス氏。
現時点でTeledex、Nex-Tech、Etronicslandなどの各社が、iPhoneという製品をネットで販売している。
Apple、米国外でiPhoneの商標を登録
特許商標庁のWebサイトを探したところ、Appleが英国、シンガポール、オーストラリアでiPhoneの商標を登録済みであることが分かった。カナダ、EU、ニュージーランド、香港では出願中となっている。
Ciscoの訴状によれば、iPhoneの商標権についてAppleから最初のアプローチがあったのは2001年だった。Appleからの商標権要求はその後何年にもわたって続き、2006年にも何度か動きがあったとCiscoは言う。
「当社は何年も前からiPhoneの商標を保有している。Appleはこの商標の利用権を手に入れようと、過去5年で何度も当社に接触してきたことで、そのことを認めている」とCisco広報のジョン・ノー氏。「この商標を当社が保有していることを、はっきりと認めた形だ。当社が行動を起こしたのは金や製品が目当てではない。Appleによる意図的な侵害を前に、自社の商標を守る義務があるからだ」
ノー氏によれば、新しいApple iPhoneが発表された1月9日に至る数週間で、CiscoとAppleの間ではこの商標の「共有」をめぐり徹底的な話し合いが行われた。しかしAppleは同意書を交わすことなく1月9日にiPhoneを発表したと、同氏は付け加えた。
「当社は8日に最終条件を送付したが、Appleからこの受け入れに同意するという返答はなかった。しかしAppleはとにかく製品を発表した。これはAppleが条件に同意したことを意味すると当社は考え、契約書にサインして送ってくれるだろうと考えた。しかし今日に至ってもそれが実現していない。この行為をもって、Appleが契約を見送り、当社の商標を不正に利用することを選んだと当社は解釈した」(ノー氏)
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