2007 International CES
42インチWXGA機が999ドル? “パナソニックショック”の真実(1/2 ページ)
パナソニック・ノースアメリカ(Panasonic North America)はここ数年、北米におけるPDPシェアを大幅に増やし、“パナソニック”のブランドも消費者に急速に浸透していた。デジタルコードレスホンの会社から、先進的な薄型テレビのブランドへ、そしてデジタルカメラのブランドも徐々に浸透して順風満帆。昨年の1月にパナソニック・ノースアメリカ社長の河野優氏は、一昨年に30%から40%、そして週ごとの集計においては瞬間的に50%を超えたPDP市場でのシェア拡大に喜んでいた。
しかし現在、パナソニックのシェアは40%から50%には伸びず、30%台前半にまで落ちてしまった。くわえて他社が“パナソニックショック”と呼んだ、パナソニック製プラズマテレビの安売りが日本で劇的に報道されたこともあり、“パナソニック危うし”あるいは“日本家電沈没”といった極端な意見も出始めている。
さて、そのパナソニックショックについて、当事者の河野氏に伺ってみた。
「値下がりは“ブラックフライデー”のみ」と河野氏
――サンクスギビングの翌週末、パナソニック製の42インチWXGAプラズマテレビが999ドルで販売され、他の家電メーカーからも驚きの声が上がっていました。中には、対LCDのプラズマシェアを上げるために意図的に流通と仕組んだのでは? との意見もあります。
「通常、こうした特売を全米で行う場合、広告を3週間前に印刷する関係から事前に情報を察知し、対策を施すものなのですが、今回は直前まで全く分かりませんでした。直前にベストバイからの大量発注があり、何か怪しいとは考えていましたが、あんなとんでもない金額が出るとは予想していません。完全に客寄せ用商品として使われてしまいました」
――なぜ事前に察知できなかったのですか?
「インターネットのみで、ブラックフライデーの直前に告知が開始されたからです。別の流通ではED(WVGA)モデルの42インチが799ドルというものもありました。その上、ベストバイには“モノが足りない”と叱られる始末で……」
――日本人には「ブラックフライデー」という言葉がよくわからないのですが、詳しく聞かせてください。
「米国の年末商戦は、サンクスギビング(感謝祭)が終わった次の金曜日から開始します。この時に目玉商品を並べて客を集め、文字通り“黒字の金曜日”にしようと米流通各社は画策します。ブラックフライデーは、特別に朝5時から店を開け、正午までの7時間限定で超激安商品を販売するのです。在庫が終わればその時点で完売。非常に限定的な安売りの習慣です。他社、たとえばサムスンやソニーも今年は使われました」
――そのブラックフライデー限定の999ドルが、ここまで日本で報道されたのはなぜだと思いますか?
「1つには、ブラックフライデーという考え方そのものが、あまり日本で馴染みがないということがあるでしょう。もう1つは、日本の一流メーカーが使われたということです。従来は中国製の安いプラズマテレビが選ばれることが多かったのですが、今回はわれわれの製品が選ばれてしまった。ブラックフライデーを成功させるために、プラズマテレビではもっとも名の通ったパナソニックの製品を選んで客寄せをしたのです。なにしろ、われわれの42インチHDプラズマテレビは、通常価格が1799ドルで価格安定しています。それがいきなり800ドル引きになったのです」
――その後、価格は戻っているのでしょうか? 定着しつつあったパナソニックのブランドに、今回の事件が傷を付けるといった結果にはならないでしょうか?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
3
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
7
幻の「ちいかわ」コラボ第3弾皿、捨てちゃうの? くら寿司に聞いてみた
-
8
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
9
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
10
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR