今日から始めるデジカメ撮影術

第66回 フラッシュと光量と写り具合の関係(2/3 ページ)

夜のフラッシュ

 では、もうちょっと離れた被写体へいこう。

フラッシュなし(左)とフラッシュあり(右)

 去年のクリスマスごろ撮った写真なのでツリーが一緒に写ってるがご勘弁を。フラッシュを使わない方だと、上からの照明のせいでまつげやほっぺの影が落ちてるし、後ろに背景が移っちゃってる。

 発光させると肌色が自然になって陰影も少なくなり、髪の毛も光で艶が出てるし、目の中にキャッチライトが入ってて目がきれいに見えるし、背景も暗くて邪魔にならない。そのかわり、ツリーの飾りのボールがフラッシュの光を反射して不自然になってるが、こういうシーンならフラッシュを焚きたいところだ。

 でも暗いところでのフラッシュは赤目という問題を抱えている。非常に暗い場所でそこそこ距離がある状態で撮影すると赤目が出やすい。赤目になりやすい人なりにくい人、赤目になりやすいなりにくい距離があって、いつもなるわけじゃないのが厄介なところ。

 暗い場所で瞳孔が開いていると、網膜の毛細血管が写って赤くなってしまうのだそうだ。

赤目になっちゃったので(左)、赤目軽減発光で撮り直し(右)

 最近ではほとんどのカメラが「赤目軽減発光モード」を持っている。プリ発光(弱い光でパパパッと発光させる)を行って目に光をあてて瞳孔を少し閉じさせ、それから本発光で撮影するという機能だ。

 上の写真を見ると分かるように、確かに効果的だが、撮られる側からは「2回発光する」ように見えるので、赤目軽減のためのプリ発光で気を抜いて動いちゃったり(特に子供!)、シャッターを切ってから実際の撮影まで間が空く分シャッターチャンスを逃すことがある、と意外にデメリットも。

 だから、赤目になりやすい人や赤目になりやすい場所で撮らない限り、赤目軽減はオフにしても構わない(わたしはいつもオフにしている)。通常の室内撮影ではまず不要だ。

 フラッシュのもうひとつの注意点は、「何メートルまで届くか」ということ。スポーツを観に行くと、観客席からフラッシュを焚いて撮ってる人が必ずいるが、フラッシュの光はフィールドまで届きません。つまり、あれはまったく役に立ってないどころか、その光が競技者の邪魔になるんじゃなかろうか。

 実際、機種にもよるが、暗い場所では2~3メートルと思っていい。中には5メートルくらいまでいくやつもあるが、実のところたいして届かないのだ。

 ただ、フラッシュの有効範囲はISO感度にも影響する。なかにはISO 1000まで上げると5メートルまで行く、って機種もある。広角側か望遠側かでも違う。

 夜の屋外で人物が全身はいるくらいがギリギリと思っていいだろう。撮ってみて、フラッシュを焚いたのに暗い、と思ったらもっと近寄って撮るか感度を上げるべし。

左から、ISO64、ISO400、ISO800

 同じ位置からISO感度を変えて撮ってみた。このくらい違うのである。まあ、夜の照明の付いてない部屋でここまで暗いと、ピントを合わせるのも一苦労というところなので極端な例ではあるが「遠いものをフラッシュで撮ろうと思ってもダメ」ってことは確かだ。

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