売れ続ける「ドラクエIX」 Amazonの不評は「そういうもんでしょう」と和田社長
ニンテンドーDS向けソフト「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」(ドラクエIX)の出荷数が350万本を超えるなど、好調に売れ続けている。「計算通りの水準で、非常に好調な滑り出し」――スクウェア・エニックスの和田洋一社長は8月7日に開いた決算説明会で、今後の売れ行きも「安心できる」と展望。500万本突破を目指すと話した。
ドラクエIXは、ドラクエのナンバリングタイトルとして初めてニンテンドーDS向けに発売。「DSワイヤレスプレイ」で4人まで一緒にプレイできたり、「すれちがい通信」機能で近くにいるプレーヤーとゲームデータを交換できるなど、「家族や友達と遊べる要素」が好評で、“一家に1本”だった据え置き型向けと異なり、1人が1本購入していることが販売数拡大につながっていると和田社長は話す。
DSのヒット作は発売後もじわじわと売れ伸びていく傾向にあるという。ドラクエIXでもこの流れを演出するため、テレビCMなどマスプロモーションは発売前から発売後2~3カ月まで分散して投下。発売前にCMを集中投下し、発売直後に総販売数の8割を売るという据え置き型と異なるマーケティング戦略を採った。
長く遊び続けてもらうため、発売1週間後から追加シナリオのダウンロード配信を開始。「1000人とすれ違い通信するといいことが起きる」など、ユーザーが自分のブログに書きたくなるようなネタもふんだんに用意した。
狙い通りユーザーコミュニティーは盛り上がっており、今後の売れ行きも期待できるという。「ネット上で有名になっている『宝の地図』(すれ違い通信で交換できる地図)もある。こういうゲームは、客が盛り上がって広がるスタイルなので、今後の売れ行きにも安心感がある」
今後も「コミュニティーを盛り上げてもらうためのネタをいかに出していくか」に注力。「ゲームは、一方向の販促ではなく双方向の販促にいかにシフトさせるかがポイントになってくる」と和田社長は指摘する。
中古市場への流出、「従来の半分~3分の1に抑えられた」
中古市場に出回っている数が従来の半分~3分の1と「うまく制御できている」ことも、今後の売り上げに期待する理由だ。
「これまでドラクエ、FF(ファイナルファンタジー)シリーズは、いかに早くクリアするかがインセンティブになっていたが、ドラクエIXはクリアした後にいろいろあって面白い」ため、“早解き”して中古ショップに売りに出す人が減ったことなどが、中古市場に流れなかった理由とみている。
購入している層は「ドラクエI、II、IIIで遊んだ、大人の層」だ。「最初に買うのはこの層で、その後、子どもにスイッチしていっている。ドラクエIXは、大人が子どもに『パパの方が知ってる、教えてあげる』と自慢できるほぼ唯一のゲームではないか」
ネットの意見と売り上げは「無相関」 「クリエイターには気にするなと言ってある」
Amazon.co.jpのユーザーレビューでは酷評も多かったが、「ネットですから、まぁ、そういうもんでしょう。クリエイターたちにも『気にするな』と言っている」そうだ。ネット上に書かれている、好き・嫌いに関する意見と売り上げは「経験的には無相関、ほとんど関係ない」という。
「好き嫌いについては、いい意見も悪い意見もあっていいんじゃないか。しょうがないと割り切るしかない。ものすごく悪く書かれたら売れないとか、すごく良く書かれたら売れるとか単純なものではない。お客さんはかなり冷静に見た上で判断している」
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