FPD International 2009
3Dテレビのあの手、この手
フラットパネルディスプレイの総合展示会「FPD International 2009」が10月27日にパシフィコ横浜で開幕した。10月上旬の「CEATEC JAPAN 2009」に続き、今回も「3D」が大きなテーマ。大手メーカーの3Dシアターに加え、パネルメーカー各社の3Dテレビに関する新しいアプローチも見ることができる。
大手家電メーカーでは、パナソニックとシャープが3Dテレビのデモンストレーションを行い、長い列ができていた。パナソニックは、今年のCEATECで披露した50V型ではなく、昨年のCEATECなどで使用した103V型を出品。映画「アバター」のトレーラーのほか、オリンピックの競技シーンや風景、103V型では初となる水中の映像など約10分間の3D映像を見ることができる。30人を収容できるシアターを15分単位で回転させているが、整理券は早めに確保しておきたい。
シャープは、CATECと同じ「UV2A」(ユーブイツーエー)技術を採用した60V型の3D対応液晶テレビでデモを行っている。また、ブースには40V型から60V型までのUV2Aパネルを並べ、従来のVA液晶パネルと比較できるようになっていた。
目新しいところでは、東芝モバイルディスプレイが32インチのOCB(Optically Compensated Bend)液晶パネルを使った「時分割方式」3Dをデモンストレーションしている。左右の目に入る画像を交互に表示し、メガネのアクティブシャッターを同期させる仕組みは他社と変わらないが、OCBの高速応答性は3D映像の画質を大きく左右するクロストーク(2重像)の低減に大きく貢献するという。
「OCB液晶は表示のリセットが確実で、かつ次の画像を表示するのも速い。クロストークは一般の液晶パネルに比べると100分の1といったレベル」(同社)。120Hz駆動で十分というのもうなずける。
もっとも、展示機の解像度は1366×768ピクセルで、フルHDの3D映像にはなっていない。これは、同社の生産ラインで使用する第4世代マザーガラスでとれる上限のサイズが32型であるため。“フルHD 3D”のBD視聴にはスペック的に見劣りするものの、同社では「3Dテレビへの応用は、顧客(TVメーカー)の要望次第」と話している。
一方、LG Displayが展示した47インチ「Switchable Lens 3D」は、2D表示と3D表示をワンタッチで切り替えられるというユニークなディスプレイだ。パネル表面に“液晶レンズセル”と呼ばれる液晶の層を設け、電圧をかけると内部で“かまぼこ状”に変化する。これがレンズの役割をして9視点の裸眼立体視が可能になるという。
「World's Slimmest」競争
3Dテレビ以外の注目展示としては、サムスン電子とLG DISPLAYの超薄型液晶パネルが挙げられる。いずれもLEDエッジライトシステムによって実現したもので、サムスンは厚さ3.9ミリの40インチ、一方のLGは厚さ5.9ミリながら47インチと、さらに大きなサイズになっている。どちらのブースも「World's Slimmest」(世界一薄い)をうたっており、数年前の「World's Largest」(世界一大きい)競争をほうふつとさせる。またLG DISPLAYでは、47インチの480Hz駆動パネルも展示。動画の表示性能をアピールしていた。
民生用ではないが、薄さと大きさで他社を圧倒しているのが篠田プラズマ。昨年に続いて独自のPTA(Plasma Tube Array)を用いた145インチの大画面フィルム型プラズマディスプレイ「SHiPLA(シプラ)」を展示している。SHiPLAは、1メートル×1メートルのモジュール6面をつないだ形で、画素数は960×720ピクセル。モジュールをさらに追加してフルHD解像度にすることも可能だ。
展示機のサイズは昨年の試作機と同等だが、今年は製品として展示されている点が大きく異なる。同社によると、展示機と同じものが11月4日から兵庫県の「明石市立天文科学館」に設置され、国立天文台所有の映像などを放映する予定だという。
FPD International 2009の開催期間は、10月28日(水)から10月30日(金)まで。入場料は2000円だが、事前登録すると無料になる。
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