レビュー
ついに登場した3Dプロジェクター、ソニー「VPL-VW90ES」の実力(3/3 ページ)
迫力の3D映像をチェック
続いて3Dを視聴する。
まさにこれ。筆者が3D映像に求めていたのは、この迫力だ。
100インチスクリーンを3メートルくらいの位置で視聴すると、視界は上下で1/2、左右で2/3程度が映像空間となる。ここまで視野の大半がスクリーンになると、3Dコンテンツは別次元の迫力を有するようになるのだ。映像が手に触れられそうなほど飛び出してくるし、奥行き感もリアリティーを高く感じ取れるようになる。
今回の視聴には、ソニーが提供してくれたサンプルディスクを活用させてもらったが、なかでも驚きだったのが、「スパイアニマルGフォース」の花火が飛び交うシーンだ。この映画、シネスコサイズで撮られた作品であるため、16:9のスクリーンで見ると当然のごとく上下に黒帯が入っているのだが、花火が縦横無尽に飛び交うシーンになると、画面をはみ出し、この黒帯部分まで火花が飛び散ってくるのだ。最初は本当に火花が飛び出してきたのかと錯覚したほど。3Dコンテンツではこういった演出もできるのかと感心した次第だ。
一方、3Dならではの弱点もある。1つはやはり、画面の明るさだろう。3Dコンテンツはシャッター付きのサングラスを利用するため、画面の明るさがどうしても足りなくなる傾向がある。液晶テレビに比べて絶対的な明るさが低いプロジェクターならではの弱点が、VPL-VW90ESでも露呈した。ホワイト側のピークが足りず、白がグレーに見えてしまい、映像表現のダイナミックさが削がれてしまうのだ。これは、「3Dメガネ明るさ設定」項目によりある程度の調整はできる。明るいポジションを選ぶことで、明暗コントラストを多少改善することができるが、同時にクロストークと呼ばれている(別の目用の)残像が目だってくるようになるため、その活用はケースが限られてしまう。すべてがうまくいくというわけではない。
もう1つ、このクロストークに絡んで、プロジェクターならではのセッティングの難しさもわずかながら味わった。今回の視聴では、理想的なポジションから少し外れた、使い勝手優先の設置場所を選び、レンズシフトでフォローしたが、2D映像では万全だったこのセッティングも、3Dになると多少の問題が生じてくる。スクリーンの下端から20センチくらいにクロストークが表れてしまうのだ。試しに前後や上下に本体を移動したところ、上下方向に動かすことで改善が図れることが分かった。さらにセッティングを詰めれば、この問題は解決できるだろうから、それほど大事はないが、大画面で3Dを満喫するためには多少の努力が必要となるのも事実だ。
総じていえば、VPL-VW90ESはテレビとは別次元の迫力をもつ3D映像を満喫させてくれる、魅力的な製品といえる。明るさやクロストークに絡み多少のクセがあるものの、一度大画面の3Dを体感すれば、多少の苦労などふっとぶことだろう。2Dコンテンツも含め、さまざまな映像を大いに楽しませてくれる優秀機である。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
3
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
7
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
8
松本デジタル相、24.6万件漏えい可能性について説明 「既知の脆弱性を対応前に悪用」
-
9
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
10
「ランジェリーパープルじゃない」「買おうと思ってたのに」 iPhone 18 Pro/Pro Maxの色に落胆の声
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR