ライティングフェア2011
省エネ照明時代の新指標「Feu」って何だ?(1/2 ページ)
最近、照明や空間デザインなどの分野で頻繁に耳にするようになった「Feu」(フー)。パナソニックが独自に開発した“空間の明るさ”を示す指標というが、世の中には「ルクス」や「ルーメン」「カンデラ」など、明るさを表す単位はいくつもある。Feuは何が異なり、どのように役立つのか。東京ビッグサイトで開催中の「ライティングフェア2011」会場で、パナソニック電工、照明事業部中央照明エンジニアリング総合部、戦略・商品企画グループの岩井彌部長に話を聞いた。
岩井氏は、Feuの開発を先導し、パナソニック電工のPR用Webサイトにも“Mr.Feu”として登場している人物だ。同氏によると、これまで空間の明るさを示す指標というのは存在しなかったという。「現在、一般的に照明の明るさの基準として用いられているのはルクスという単位です。しかし、ルクスは照明があたっている平面(一般的には床や机)の照度のことを指すため、それだけでは部屋全体が明るいのか、暗いのかは分かりません」(同氏)。
このため、数値と人間の感覚に差が生じることがある。例えば下の写真を見比べたとき、だれでもAのほうが明るいというだろう。しかし部屋全体が明るく見えるAであっても、床面の照度は160ルクスだ。一方、ダウンライトを設置しているBは、床面に光があたっているため190ルクスと、数字の上ではBのほうが明るいことになってしまう。
「人間がある部屋に入ったとき、床だけを見て『この部屋は明るい』とは言いません。天井や壁、床も含めて部屋全体の明るさで判断するものです。そこには当然、床や壁で反射した光も含まれていますが、ルクスでは表現できないのが実情です」(岩井氏)。
一方のFeuは、人間の視野をもとに空間の総合的な“明るさ感”を「Feu値」として数値化する。パナソニックでは、185度の魚眼レンズを使ったFeu測定専用のカメラを開発。これを1.5メートルの高さに設置して撮影することで、床や天井までをカバーする。さらに露出の異なる12種の画像を撮影し、そのデータから正確な輝度分布画像を作成、Feuの算出式によってFeu値を割り出すという。上の写真でいえば、Aは「Feu:10」で、Bは「Feu:6」。数字が大きいほど明るさ感も上のため、見た目の感覚に沿っていることが分かるだろう。
「人間の視野は意外と広く、180度近くあります。空間からの影響を受ける“誘導視野”はその一部で、目の高さを中心に上に約35度、下方は50度程度といわれています。Feuも誘導視野内の輝度の平均値に基づいて算出されますが、その平均方法も人間の感覚に合わせた幾何平均を採用しています」(同氏)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
3
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
7
幻の「ちいかわ」コラボ第3弾皿、捨てちゃうの? くら寿司に聞いてみた
-
8
「ペンギンを返して」 Suica新キャラ候補3案公開でSNSに戸惑いの声 一般投票は8日から
-
9
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
10
早すぎる 「めっちゃカメレオン」Switch 2版、即日10万本突破
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR