麻倉怜士が見た!
テレビ内蔵の“全録”が新しい世界を拓く REGZA「ZG2シリーズ」(1/3 ページ)
すべてのチャンネルを一定の期間、常時録画し続ける「全録」。高価な機材でしか実現できないというのは少し前の話で、いまや普通の液晶テレビに全録機能が搭載されるようになった。自ら“全録”という言葉を提唱し、実践し続けてきたAV評論家・麻倉怜士氏に、最も身近な全録マシン、東芝“REGZA”の「ZG2」シリーズについて解説してもらった。
――麻倉さんは全録歴が長いそうですね
麻倉氏: 私はPTPの「SPIDER」(スパイダー)に出会って以来ですから、4年ほどになります。日常的に使っていますが、やはり録りためた番組からさまざまなシーンを検索できるのはたいへん便利ですね。これからのテレビライフは、放送に限らず、ネットワークなどさまざまなメディアでコンテンツが届きます。それらを蓄積しておくと、後からさまざまな活用ができると実感しています。
エアチェックの歴史を振り返ってみると、全録は、テレビ録画における第3の革命といえます。1975年以前にはテレビを家庭で録画することはできませんでした。1970年に登場したU-maticがあるにはありましたが、実際に家庭に普及し始めるのはβとVHSが出てきてからです。そのとき、ソニー創業者の盛田昭夫さんが提唱したのが、“タイムシフト”という概念でした。時間を変えて放送を見るという、今に続く革命的なコンセプトでした。これが第1の革命です。わたしの家に来た人は大抵、数千巻ものVHSテープが並んでいるのを見て驚きますが、まだ捨てられませんね。
次の革新は、2000年前後に登場したディスクメディア記録です。従来のテープは、直線方向で記録するため、頭出しが不可能でした。しかし、1999年にNEC、2000年にパイオニアが発売したDVD-Rレコーダー(NECは非DVD)では、ディスクの上を並行してピックアップが動くため、どこにでも瞬時に移動できました。テープは再生個所を移動するために時間が必要ですが、今度は巻き戻す必要がなく、見たい番組が瞬時に出てくる。これは、メディア生活における最大の革命だったと思います。
その次にわたしを驚かせたのが、冒頭の「SPIDER」です。こちらはアナログチューナーですが、HDDの高速な書き込み/読み出しを生かし、大容量ストレージに6局/1週間もの番組を貯め込むことができます。完ぺきに録り逃しがなく、ネット情報をもとに調べ、再生することもできる。テープによる“録画革命”、ディスク記録の“頭出し革命”に続く、第3の全録革命といえます。
技術革新により、いよいよデジタルの“全録マシン”が普及価格帯に入ってきました。東芝が発売した“REGZA”ZG2シリーズは、地デジ9チューナーと2TバイトのHDDを搭載した全録マシンです。テレビを進化させ、録画を生活の一部とする試みとしてたいへん注目されます。
――全録はライフスタイルを変えると良く言われます。具体的にどう変わるのでしょう
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