IFA 2011
着実に進歩する各社のスマートテレビ戦略(2)(2/4 ページ)
TVをより“スマート”にするスマートハブ戦略のSamsung
今回、おそらく最も巨大なブースを構えていたとみられる韓国Samsung。別エリアにある白物家電コーナー、商談ブースや外のテントブースまで含めれば、競合他社に比べても2倍近い面積を占めていたとみられる。IFA会期中にドイツの裁判所でGalaxy Tabの出荷中止命令を受け、展示コーナーから発表されたばかりの「Galaxy Tab 7.7」が急きょ撤去されるといった問題こそあったものの、「タブレット不在」という問題を除けばコンシューマー向け製品ポートフォリオも最も充実していたメーカーの1つだといえる。
同社で興味深いのは、PC向けなどに利用される液晶モニターも含めてインテリジェント化を進めている点だ。スマートテレビに関して、ほとんどのメーカーではリビング向けの大画面TVを主軸に据え、どのように一般に浸透させるかで各社は試行錯誤を続けているが、汎用タブレットやスマートフォンとの連携、アプリを使った機能拡張といった方向性を見出しつつある。Samsungは自社のPC向けモニターにおいてもこういった拡張の概念を導入し、例えばモニターの近くにノートPCを持ってくるとWi-Fi接続で外部ディスプレイとして利用でき、コンテンツ再生や簡単なWebサーフィン、デバイス連携はPCなしで行えたりと、適材適所でデバイス接続ができたり、個々での動作が可能になるといった工夫が凝らされている。家電メーカーであればTV、PCメーカーであればPCといった形に偏りがちだが、このあたりは総合メーカーならではのアプローチだろう。
スマートテレビ部分に関しては競合他社に近く、TV、スマートフォン、タブレットを使ったデバイス間連携やリモコンアプリ、そしてアプリによる機能拡張など、セオリーを一通りなぞっている感じだ。個人的に興味深かったのは、前述の裁判所命令でSamsungブースではタブレット製品の展示がなくなり、IFA全体ではT-MobileやVodafoneといった携帯キャリアの端末ディストリビュータブースで散見される程度だったのだが、唯一このスマートテレビのデバイス連携デモのところで初代Galaxy Tabを見つけることができた。Androidタブレットでは最大手の同社だが、それを使ったソリューションを晴れの舞台で披露できないところがなんとももどかしい。
ちなみに、本来Galaxy Tab 7.7が展示されていたとみられるスペースには、同社独自のOSプラットフォームである「Bada」をベースにした「Samsung Wave 3」が展示されていた。GoogleのMotorola Mobility買収を受けてAndroid偏重からBadaへの投資を増やしていくという報道も出ている昨今だが、結果的にWave 3の展示スペースが一気に拡大してAndroid製品を凌駕した形となり、Androidから一歩引いた印象すら受けたSamsungブースの展示だった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
3
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
7
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
8
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
9
松本デジタル相、24.6万件漏えい可能性について説明 「既知の脆弱性を対応前に悪用」
-
10
デジタル庁に不正アクセス、個人情報24.6万件漏えいか 各府省庁の職員情報など
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR