“ただし書き”の少ない3番組録画、ソニー「BDZ-AX2700T」を試す(3/3 ページ)
長時間録画もかなり使える!
また長時間録画に関しても、「BDZ-AX2700T」にはさまざまな工夫が施されている。映像信号を解析して、風景や夜景、動き、人物といったシーンの内容を特定して最適なエンコーディングを行う「シーン解析エンコーディング」や、ソニーのカメラで採用している顔検出技術を応用して人物の顔や被写体などを認識、効果的にビットレートを配分する「ビジュアルアテンション」、アニメ、スポーツ、映画など電子番組表のジャンル情報を用いて最適な画質設定で録画する「ジャンル別エンコーディング」など、さまざまな情報を活用することによって高精度に録画画質の向上を行っている。
その効果のほどは、なかなかに良好だ。標準的なSRモード(AVC 8Mbps)はDRに対してエッジのシャープさこそ多少減退するものの、解像度感に大きな違いは感じられない。さすがにLRモード(AVC 3Mbps)以下は解像度感の低下が著しくなり、のっぺりした映像になってしまうのであまり推奨はできないが、基本はSRモード、地上波のバラエティーなど、見たら消してしまうような番組は、LSR(AVC 4Mbps)でも充分に楽しめる。シーン解析とそれに最適化したエンコーディングにより、長時間モードの録画画質が底上げされていることは間違いない。
映像だけでなく音の空間表現も良好
音声出力の品質にも注目したい。先の4ミリ厚アルミ天板や偏心インシュレーターなど、強固なボディーデザインに加え、ジッターノイズを大幅に軽減して音質劣化を抑える「ジッタノイズ低減システム」をHDMI出力だけではなく同軸出力回路にも採用。加えて32bit対応DACや、信号に含まれたジッタをDACの直前に除去する「ジッタ・エリミネーション回路」、コンデンサから新開発することでさらなる低ノイズ化を実現した「画音質パルス電源」など、先代に対して大幅な改良が施されている。もちろん、映像と音声でそれぞれ専用のHDMI出力を用意する「HDMI AV独立ピュア出力」も引き続き採用している。
その結果として生み出されたサウンドは、解像度感が高く、ダイナミックレンジも広いため、とてもリアルに感じられる。とくにライブ映像などが顕著で、演奏の細やかなニュアンスから会場の雰囲気まで、見慣れた映像がまるで別物のように感じられる。ここまで録音されていたのかと改めて感心した次第だ。ちょっとした高級プレーヤーに肉薄する、素晴らしいクオリティーといえよう。これだけの音を聴かせてくれるのであれば、別途BDプレーヤーを購入する必要はなさそうだ。
さらにヘッドフォン端子も重宝した。こちらのクオリティーもなかなかのレベルで、音楽に没入したいときはあえてこちらを使いたくなるほど。単純にヘッドフォン使用時にAVアンプのヘッドフォン出力を使わなくてもいいのはエコ的にありがたい。もちろん、テレビのヘッドフォン出力とは比べるべくもない。
また、こちらのヘッドフォン端子には、「VPT」と呼ばれるバーチャルサラウンド機能も搭載されており、まるで前方に置いたスピーカーから音が出ているかのような、自然な音場を楽しむことができる。もちろん5.1ch音声にも対応しているので、手軽にバーチャルサラウンド音声も堪能できる。実際の音は「VPT」をオンにするとSN感が多少減退するものの、大きな違いはないので、とくにサラウンド音声の映画などを楽しむときは、こちらを使うのもいいだろう。
このようにBDZ-AX2700Tは、レコーダーとしての機能性とプレーヤーとしてのクオリティーを両立させ、どちらも十分にユーザーの期待に応えられる製品に仕上がっていた。従来機に比べると1つ上のステージに上がったようだ。ソニー製レコーダーから久々に名機と呼べる製品が誕生した、といえるかもしれない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
4
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
5
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
6
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
7
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
8
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
9
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
10
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR