「出納帳を見た時は目を疑った」 本音つぶやき「Arrow」運営ベンチャーが大赤字
「出納帳を見た時は目を疑った。もういい大人なのによくここまで赤字を無視して期末を迎えたな、と」
匿名で本音や愚痴をつぶやけるサービス「Arrow」(アロー)を運営するWebベンチャー・Green romp(グリーンランプ)がこのほど、「初年度470万円の赤字となり、資本金の半分以上を使い果たした」というニュースリリースを発表した。「何もそこまで赤裸々に明かさなくても」「率直で斬新なリリースだ」とネットの一部で話題になっている。
Arrowは「ネットでの発言をより自由にしたい」という思いで昨年5月にスタート。匿名のつぶやきをほかのユーザーに届けて返事をもらったり、誰かのつぶやきに匿名で返事できる。TwitterやFacebookで知り合いとつながりすぎると建前しか書けなくなるが、匿名のArrowなら本音を言えるため、SNSに疲れたユーザーに愛用されている。
活発に利用される一方で、収益面では厳しい。同社が2月29日に発表したニュースリリースによると、Arrow(つぶやき)数は順調に増えているが、赤字幅も急ピッチで拡大している。
Arrowは「ユーザーがアクティブなため、ものすごくサーバ代がかかる」サービス。「ユーザーにお金を払って使ってもらっているくらいの感じが否めない」にもかかわらず、ユーザーから「クレームは多数いただく」と、野田貴大社長はぼやいている。
クレームに対して「ほんと、ふざけんなよ!こいつ!」と思うこともあり、そんな時に野田社長はArrowで愚痴をつぶやくことでストレスを解消しているという。「『こいつ、まじ許さん!』などといった内容のArrowを飛ばしているのは、私(野田社長)のケースが多い」
「自分の愚痴を吐く場所としてもArrowは続けていきたい」ため、今期(2012年3月~13年2月)は課金の仕組みを実装したり、Facebookのアカウントを活用したログイン機能もつけるという。
これまでFacebookを使ったログイン機能の実装を避けていたのは「ArrowをFacebookを超えたサービスにするため、Facebookの枠内でやってはいけないと考えていた」から。「今となってはただのバカだった」「完全な中2病だった」と野田社長は反省しながらも、「私の隣で『そうだ、その通り!』と発言していた副社長にも責任がある」と、副社長に連帯責任を負わせている。
「来期は本当に利益を出して行こうと思っている。会社がつぶれてしまうから」――野田社長の決意は切実だ。
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