橘十徳の「自腹ですが何か?」
測定結果をネットで共有できるGPS付き放射線カウンター「PiPi」(1/2 ページ)
原発事故を受けて、昨年から今年にかけて各メーカーから放射線カウンターが発売されているが、今回紹介する「PiPi」はふつうのガイガーカウンターと違って、GPSを搭載している。移動しながら連続的に放射線量を計測することが可能で、測定データを専用サイトにアップロードして地図上で確認することが可能だ。
この製品を製造しているのはプリント基板のネット通販で知られるインフローという会社で、2011年9月からガイガーミュラー管単体での輸入販売や、ガイガーカウンターの制作キットの販売などを行い、年末にこの「PiPi」を発売した。海外製のガイガーカウンターが多い中、国内メーカーによるサポートや修理が受けられるのは魅力だ。
説明書を見ると検査スタッフの印が入った出荷検査証明書がはられている。放射線の検出器はガイガーミュラー管「J304」で、Cs(セシウム)137で校正されて出荷される。なお、ガイガーカウンターの基本的な仕組みについてはPiPiのサイト(http://www.p-ban.com/pipi/feature.html)に詳細が載っているのでこちらを参照してほしい。
ちなみにこの「PiPi」は、ユーザーが1台購入するごとに被災地に1台無償配布されることになっている。4月30日現在ですでに296台が無償配布されており、自治体や教育機関、JAなどで活用されている。同製品の公式サイト(http://www.p-ban.com/pipi/Free.html)にて無償配布を希望の団体からの申請も受け付けているので、興味のある方は確認していただきたい。
β線を遮へいするためのアルミカバーを装備
PiPiのサイズは120(幅)×150(長さ)×22(厚さ)ミリ、質量は約120グラム。120ミリというのは最大幅であり、T字形になっているのでグリップ部分は握りやすい。
バッテリーは単四形乾電池を2本使用。GPSオフ時の場合は1日1時間使用で約10日、GPS機能をオンにすると寿命は2~3時間とかなり短くなる。GPSは電池食いなので仕方ないが、汎用電池が使えるので長時間使う場合はスペアバッテリーを多数用意しておくといいだろう。
電池は裏面のケースを開けてセットする。裏面には電池ふたのほかにもう1つふたがあるが、これはガイガーミュラー管にアクセスするためのふたで、開けるとアルミカバーが見える。このカバーはβ線を遮へいするためのもので、空間線量を測る場合はカバーを取り付けた状態で測定し、β線も測定したい場合はカバーを外して使う。カバーを外すとガイガーミュラー管が露出するので、触って傷つけないように注意が必要だ。
操作部にはGPSボタンとリセットボタン、放射線のカウントを知らせるCPランプ、GPSの使用を知らせるGPSランプを搭載。液晶ディスプレイには測定結果や時間が表示される。電源は本体横に小さいスイッチが搭載されており、ここで切り替える。操作ボタンが2つだけなので外観はすっきりしているが、その分、長押しや同時押しなどで操作しなければならないケースも多く、この点は少し面倒だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
橘十徳の「自腹ですが何か?」
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
6
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
7
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
8
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
9
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR