「音茶楽 × Olasonic」、ソニーOB同士のつながりから生まれたイヤフォン(2/3 ページ)
「このツイン・イコライズド・エレメント方式は、カナル型イヤフォン特有の“閉管共振”によるキツイ音を補正する技術です。外耳道は片側が鼓膜でふさがれた管となり、λ/4、3λ/4で気柱共鳴が発生します。これが閉管共振といわれるもの。外耳道は一般に25ミリから30ミリほどの長さのため、3kHzおよび10kHz前後の周波数が共振によって音圧が上がる傾向にあります。カナル型イヤフォンで、“さしすせそ”が強調されたキツイ高音があるといわれる理由はこれです」。
この閉管共振によるキツイ高音を抑えるため、一般的なカナル型イヤフォンでは、音の通り道に“音響抵抗”を設けることが多い。しかし、音響抵抗では高い周波数ほど影響を受けて減衰してしまうため、6kHz付近の共振が抑えられる一方で音楽再生に重要な10kHz前後の音域も大きく減衰してしまう。「このため、ある程度のところでバランスを取る必要があります。Shureなどの高級モデルには、自分でアコースティックフィルター(音響抵抗)を付け替えて調整できる製品も存在します」(山本氏)。それもユーザーの好みで減衰のバランスをとるためだ。
一方、音茶楽の「ツイン・イコライズド・エレメント方式」は、その音響抵抗を不要にできるのが大きなメリットだと山本氏は指摘する。Flat4-玄(KURO)は、10ミリ径ダイナミック型ユニットを互いに背面を向けて対向配置し、ハウジングの上に位相補正パイプを設けているが、これによって振動系の反作用による不要振動を抑えると同時に、6kHz前後の不要な共振が抑制されるからだ。
「重要なのは、この方式であれば音響抵抗のように10kHz以上の音域を損なわず、6kHz前後の共振だけを抑えられるということ。クリアな音が楽しめるわけです」(山本氏)。
また、10ミリ径ユニットを2つ使うことで、13.5ミリ相当の大口径ユニットに匹敵する振動板面積を確保できるのも大きい。もともと低域に強いダイナミック型で13.5ミリ径相当といえばかなりのもの。「重低音の領域も余裕でドライブできます」。
もっとも、ここまでは音茶楽の技術の解説だ。では、オラソニックは何を加え、何を引いたのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
6
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
7
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
8
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
9
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR