山本浩司の「アレを観るならぜひコレで!」
音を楽しむための本格派、アクティブスピーカー3機種を聴く(1/3 ページ)
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
さすがにひと頃の盛り上がりは収まったようだが、相変わらず高級ヘッドフォン市場が好調のようだ。戸外だけでなく部屋の中でもヘッドフォンで音楽を聴くのが当たり前という若い方も多く、できるだけいい音で聴きたいという彼ら音楽ファンの欲求が高級ヘッドフォン市場を支えているのだろう。いっぽうで、ヘッドフォンで聴くと音像が頭の中に定位する違和感が拭えず、長時間音楽を聴いていられないという人も筆者の周りにはけっこう多い(ぼくもそうです)。
部屋の中で音楽を聴くときくらい、お気に入りのスピーカーを使って、眼前にサウンドステージが広がるステレオフォニック・エフェクトを楽しんでほしいと思うが、実際に若い音楽ファンと話してみると、スピーカーで聴くステレオの面白さを実感したことがないという方がびっくりするほど多い。L/Rスピーカーを結んだ線の真ん中、その虚空にヴォーカリストがふっと浮かび上がり、幅と高さと奥行を伴った三次元的な音場が広がっていく面白さこそスピーカー・リスニングの醍醐味(だいごみ)。それを満喫するためにはまずL/Rスピーカーとリスニングポイントがそれぞれ等距離となる正三角形の頂点で聴くべきで……なんて話をしても、これがなかなか通じないのだ。というか、そんなふうにマジにスピーカーに正対して音楽を聴いたことがないっす、という若い人がとても多いわけで、これはほんとうに残念というか、もったいないことだと思う。
スピーカーの周囲に音が広がらず、音場がべたっと平面的で演奏現場の雰囲気や演奏者の陰影が感じられない音源も確かに多い。CD不況が深刻化した1990年代末以降、ポップスの世界はそういうチープな音楽だらけになってしまった観もあり、そんな音源をマジにスピーカーと対峙して聴いても仕方がないということもあるのかもしれない。しかし一方で、クラシック音楽に限らずスピーカーのないところから音が語りかけてきて、目に見えないステージが自分の眼前に広がるステレオ・マジックが味わえる音源はいくらでもあるわけで、とくに1960~1970年代のアナログ絶頂期のロック/ポップスにはそんな好録音が多い。
なんて話をしていると永遠に終わらなくなりそうなので、マクラはこのへんにして本題に入ろう。今月の連載は、これまで述べてきたステレオ・マジックが堪能できるアクティブスピーカーを3モデル採り上げてみたい。英KEFの「X300A」とクリプトン「KS-3HQM」、それに英LINN(リン)の「AKUBARIK」だ。値段もサイズも大きく異なる3機種だが、共通しているのは、駆動アンプを内蔵したアクティブ・タイプだということ。KEFとクリプトンはアンプの他にUSBポート付きのD/Aコンバーター(USB-DAC)を内蔵していて、音楽再生ソフトをインストールしたパソコンをつなげばすぐにデジタルミュージックファイルが楽しめる。
アクティブスピーカーには、それならではのメリットがいくつかあるが、駆動するパワーアンプを別に用意する必要がなく、システムをシンプルに構築できるということがまずその利点として挙げられるだろう。加えて、それぞれのドライバーユニットに最適化したアンプを充てて最終的な音質をメーカーが保証できることも見逃せないポイントだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
山本浩司の「アレを観るならぜひコレで!」
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
3
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
4
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
5
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
6
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
-
7
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
-
8
「あ、その情報メモしたい!」を叶えるワイヤレスイヤフォン、Nothing「Ear (3a)」
-
9
有識者はGoogleやX、Meta、ドワンゴを名指しで批判……総務省、偽広告や誹謗中傷に発信・拡散前の対策求める
-
10
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR