「論文のSTAP細胞、なかったことはほぼ確実」と調査委 小保方氏、実験データほとんど提出せず(2/4 ページ)
調査対象は、論文著者の小保方氏と若山氏、理研の丹羽仁史チームリーダーで、聞き取りや質問状送付で調査した。小保方氏への聞き取り調査は3回行われたという。また、理研内部の研究者が解析したSTAP細胞関連データなどを検証し、論文に記載されたSTAP細胞とは何だったのか調べたほか、理研内外から論文に指摘された新たな疑義も調べた。
STAP幹細胞やキメラ、すべてES細胞由来 誰が混入したかは不明
論文に記載された「STAP幹細胞」(STAP細胞に増殖能を持たせたとされる細胞)とは何だったのか――小保方氏の実験室などに残されていた3種類のSTAP幹細胞と、1種類の「FI幹細胞」(STAP細胞から作ったとされる多能性細胞)の遺伝子を理研の研究者が解析し、調査委が検証した。
その結果、4種類すべてについて、若山研で過去に作成されたES細胞や、小保方氏の研究室にあった由来不明のES細胞に由来するか、由来する可能性が高いと判明。論文にはもう1種類のFI幹細胞が記載されていたが、残存ストックがなく、実際に作成されたかどうかも分からなかった。
また、STAP幹細胞から作ったとされるキメラマウス「STAP 2Nキメラ」も、若山研で過去に作成されたES細胞に由来すると断定。STAP細胞移植でできたとされるテラトーマも、同じES細胞に由来する可能性が非常に高いと分かった。
報告書ではES細胞の混入理由について、「研究者の常識としては、誰かが故意に混入した可能性を否定できない」と指摘。関係者に聞き取りを行ったが全員が混入を否認しており、目撃者も直接の証拠もないため、「誰が混入したか、故意か過失かは決定できない」としている。STAP細胞を培養していた理研CDB若山研のインキュベーターのある部屋は、CDBの人なら誰でも入ることができ、夜間に入ること可能だった人も多かったという。
また論文では、ES細胞にはないSTAP細胞の性質として胎盤への寄与が挙げられており、緑色に光るSTAP細胞から作成したとされるキメラマウスは、胎盤も緑色に光っていた。この写真についての見解を問われた桂委員長は、「われわれは疑っている。光る胎盤は、血液や胎盤以外のものだった可能性がかなりある。胎盤だと証明されたとは思っていない」と述べた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
4
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
5
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
6
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
7
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
8
「自分の個人情報が漏えいした……どうすれば?」 IPAが対処法公開
-
9
タイムズカー、お見舞金3000円の算定基準は? パーク24に聞いた
-
10
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR