「自分だけのお気に入り」との出合いを 作品数100万点超のハンドメイドマーケット「minne」が近づける、作家とファンの距離(3/3 ページ)
オンラインのつながりをリアルに広げる場として立ち上げたのが、5月初めに東京・世田谷にオープンした「minneのアトリエ」だ。「ハンドメイド大賞」の受賞作品を展示し、実際に手に取れるほか、常駐スタッフにサービスの使い方を相談することもできる。少人数の勉強会やワークショップの場としても活用していく予定で、値付けの仕方や写真撮影のコツなど基本的な知識を共有するビギナー向け勉強会はすぐに満席になった。
「家で1人で黙々と制作しているという人も多く、クリエイター同士の横のつながりは意外に少ない。初めての勉強会は、お互い初対面とは思えないほど盛り上がっていたのが印象的だった。違うジャンルのものを作っていても、ハンドメイドの悩みや楽しさは共通。minneを中心にコミュニケーションが生まれている実感がある」(阿部さん)
現在はハンドメイドのマーケットと銘打っているが、将来的には広くものづくり全体をカバーするサービスに成長させるのが目標だ。現在は出品できないジャムやパンなどの食料品、男性向けジャンルとして革小物や雑貨など「まだまだ可能性のある分野はある」(阿部さん)。
「一歩踏み出せる温かさを」
ユーザーが数百人単位だったという立ち上げ初期、トップページのピックアップ作品は阿部さんが全投稿を見て選び、クリエイターに掲載を知らせていた。基本的にはユーザーが購入できる作品を載せていたが、ある日、阿部さんが気に入った作品の1つは展示のみだった。少し悩んでからその作品をピックアップし、「とても素敵なので、よければ販売もしてみてください」とメッセージを送った。
「その一言がきっかけで販売を始めたんです、あの時選んでくれたことが自信になりました」――3年後、「ハンドメイド大賞」の授賞式を終えた後のある打ち合わせの席で話しかけられた。商品化賞を受賞した人気作品「にぎにぎストラップ」の作者・gaucheさんは、阿部さんが背中を押したまさにその人だったのだ。
「地元のイベントに参加したり、友達や親戚に作ってあげたり、小さく活動しているみなさんはクオリティの高いものを作っていてもとても謙虚。一歩踏み出せばもっと多くの人に見てもらえるし、好きになってもらえる。見ず知らずの人にコメントをもらったり、お金を出して買ってもらえる喜びは必ず刺激になる。自分も作ってみたい、売ってみたい、と思ってもらえるよう、温かさを感じるプラットフォームとして少しずつ大きくしていきたい」(阿部さん)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
ドラマ「VIVANT」のワンシーンに映像制作界隈が「ぞっとする」 microSDカードを端子むき出しで手渡し
-
2
Salesforceで大規模障害 「夕方以降に落ちるなんて」阿鼻叫喚 PayPayのフォームにも影響
-
3
マンガ原稿をクラウドに上げただけでGoogleアカウントBAN Gmailも道連れ……日本では合法なのになぜ?
-
4
メルカリ株が大幅安、1カ月で3割下落 最新ポケカ出品禁止を嫌気、転売・不正利用の批判も相次ぐ
-
5
マンガ数冊「105万円でSOLD」物議、メルカリ“マネロン疑惑”を否定「その価格で売れていない」……ならばなぜ?
-
6
ドコモ、34万ユーザーの電話番号などAmazonに無断提供 人的ミスで同意事項を削除
-
7
“ほったらかしAI動画編集”を「DaVinci Resolve」で試す これが今のベストチョイスかも
-
8
不正アクセスで「当選」が「落選」に改ざん ウルトラマンショップのLINE整理券システムで被害
-
9
メルカリ、ポケカ最新パックの出品禁止に
-
10
Gyazoに不正アクセス ユーザー情報約2362万件、画像メタデータ約4.9億件が流出
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR