NAVERまとめに無断転載“された”側の訴え……「抗議への対応に驚愕」
ディー・エヌ・エー(DeNA)の医療サイト「WELQ」の問題を発端に、キュレーションメディアの問題がネットを騒がせている。他人の記事や画像を無断利用するキュレーションメディアもあり、「自分のサイトの記事や画像を盗用された」と困っている人は多い。
LINEが運営するキュレーションメディア「NAVERまとめ」も、「コンテンツを無断利用された」と被害を訴える人が多いサイトの1つだ。ライターの北本祐子さんは、個人サイトに掲載した画像をNAVERまとめに何度も無断で利用され、そのたびに抗議してきたという。
今年2月には、企業が運営するメディアに寄稿した記事や画像を無断利用され、抗議したこともあった。だが、「驚愕の対応」をされ、泣く泣く削除依頼をあきらめたという。
「NAVERまとめ転載禁止」と明記するよう求められた
問題が起きたのは今年1月末。徳間書店が運営するWebメディア「&GP」に、チョコレートを紹介する記事を掲載した翌日だ。この記事の画像4枚すべてと、商品の紹介文が丸ごと、NAVERまとめに転載された。北本さんが直接取材し、高画質な画像も借りて執筆した記事だったため、悔しい思いをしたという。
北本さんはLINEに対し、問い合わせフォームから抗議した。LINEから届いた返信メールには、(1)権利を侵害しているNAVERまとめの画像・テキストのURLを指定すること、(2)出典のURLに、「このページ内の画像をNAVERまとめに転載することを禁止します」など、転載禁止の旨を追記すること――を求められたという。転載禁止の文言は、NAVER側の削除作業が終わり次第、消してよい、という。
記事が載っているのは商用サイトであり、外部のニュースサイトにも同じ記事が配信されている。編集部と対応を話し合ったが、商用サイトやニュースサイトに、一時的でも「このページ内の画像をNAVERまとめに転載することを禁止します」と掲載するのはNAVERまとめの宣伝行為にしかならないと考え、削除依頼を出さず、泣き寝入りすることになったという。
LINEは「権利者の本人確認のため」 現在は「確認番号」に変更
LINEによると、権利侵害の訴えに対応する際、出典のページに、「このページ内の画像をNAVERまとめに転載することを禁止します」と書くよう求めていたのは、「申告者が本人かを確認するため」という。ただ、この文言が「不適切」という指摘も多く、今年3月以降は、LINEが指定した「問い合わせ番号」を出典ページに記入してもらう形に改めたという。
そもそもなぜ、無断転載された側が、自分のサイトに問い合わせ番号を記入するなどの手間をかけなくてはならないのか。LINEは「権利侵害の問い合わせがあった際、それが権利者本人によるものか確認することはサービス提供者の責任。万一、虚偽や間違いの申告だった場合、まとめ作成者の表現の自由を阻害する対応になってしまう」ためと説明している。
「削除依頼のステップ、開示すべきでは」
北本さんはLINEの対応について、「著作権者からの問い合わせ内容をちゃんと理解して対応しているか」と憤る。最初に問い合わせた際、出典URLと無断利用されたNAVERまとめのURLも添えたにも関わらず、返信メールで改めて同じことを聞かれるなど「マニュアル的な対応に終始していた」という。
また、「削除依頼のステップを、きちんと開示すべきではないか」とも。削除依頼フォームのありかは分かりづらく、「出典ページ上に確認番号を記載する」などの対応についても、「どこにも明示されていない」と指摘する。
LINEはこのほど、まとめページで引用されるWebサイトの権利者に利益を還元する仕組みを発表するなど、著作権者への配慮をアピールしているが、無断転載の被害に悩むコンテンツホルダーは少なくない。北本さんは「LINEには、コンテンツの取り扱いにもっときちんと向き合ってほしい」と話している。
お詫びと訂正
初出時「NAVERまとめのサイト上には削除依頼フォームなどはなく」としていましたが、まとめページの右下「内容について運営スタッフに連絡」からフォームにリンクしていましたので、記載を修正しました。
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