ITりてらしぃのすゝめ
“Facebook情報流出”の問題点を整理する 「パスワード変更」は不要か(1/2 ページ)
2018年9月末、米Facebookから少々大きな発表がありました。Facebookの「View As(特定のユーザーへのプレビュー)」機能に脆弱性があり、攻撃者が「アクセストークン」を不正に取得することができていた、という発表です。この影響は約5000万アカウントにおよび、予備的措置を施した約4000万アカウントを加えると、その数は計9000万アカウントに上ります。なお、同社は既にView As機能の脆弱性を修復しており、該当のアカウントにはお知らせ画面が表示されていたはずです。
私のアカウントは対象ではなく、何が起きたのかはFacebookの報告だけしか把握できていない状況です。これを幸いと考えるかハズレと考えるかは微妙な所ですが、このニュースを見て多くの方は「パスワードを変えなきゃ!」と思ったかもしれません。
しかし、上記のFacebookの報告の中には「利用者の皆さまのパスワード変更は不要です」という「あれっ?」と思うような文言があります。本当にパスワード変更は不要なのでしょうか。むしろ定期的にパスワードを変更する必要があったりするのでしょうか。
今回の件に関してはパスワードを変更する必要はないと私は思っています。しかし、用心するなら他にもチェックしてほしい所があります。
「アクセストークン」が盗まれるということ
今回の事件では「アクセストークン」が盗まれたとされています。ユーザーIDでもパスワードでもなく、アクセストークンが盗まれるとはどういうことでしょうか。
これがもし、「Facebookのサーバに侵入した何者かによって、IDとパスワードが盗まれた」のならば一大事です。そのセットがあれば、第三者がFacebookに“正規に”ログインし、投稿をしたり、過去のメッセージをのぞいたりできるわけですから。
もし本当にIDとパスワードが盗まれたのならば、私たちは真っ先にパスワードを変更すべきです。とはいえ、このような問題が起きた場合は、Facebook側がパスワードを強制リセットするはず。今回それをしていないということは、パスワード自体は侵害されていないと判断できます。
では、アクセストークンが盗まれると何が起こるのでしょうか。Facebookの解説では、このような文言が書かれています。
アクセストークンは、Facebookにログインし続けるためのデジタル暗号で、それがあることで利用者はパスワードを毎回入力する必要はなくなります。
アクセストークンとは、「この利用者は正しいユーザーです」というのを証明するようなもの。つまり、ID/パスワードが正しく入力されました、という証しですので、実はパスワードが盗まれたのと同じような意味を持ちます。ただし、このアクセストークンはFacebook特有のものですので、ID/パスワードの組を別のサイトに試す「パスワードリスト攻撃」といったものには使えません。そのため、パスワードそのものを変更する必要はない、ということになります。
このアクセストークンは、正しく作られていればログインするたびに毎回異なる内容になります。そのため、Facebookでアクセストークンが不正に取得された場合や、ログアウトして発行済みのアクセストークンを無効にした場合でも、再ログインすることで第三者が不正にアクセスすることができなくなります。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
ITりてらしぃのすゝめ
「身近な話題を例にITリテラシーを高めていこう」がコンセプト。さらっと読めて人に話せる、すぐに身につく。分かりやすさ重視で解説。小ネタも扱います。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
6
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
7
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
8
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
9
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR