東京都の新型コロナ対策サイト“爆速開発”の舞台裏 オープンソース化に踏み切った特別広報チームの正体(1/4 ページ)
東京都が公開した「新型コロナウイルス感染症対策サイト」が、都としては異例のオープンソースなWebサイトとして話題になっている。このサイトは、元ヤフー社長の宮坂学副知事率いる「特別広報チーム」が、発足からたった1週間で公開した“爆速開発サイト”だった。
新型コロナウイルス感染症対策サイトでは、都内の新型コロナウイルス感染者数やコールセンターへの相談件数などをグラフや表として掲載し、視覚的に分かりやすくまとめている。
異例なのは、サイトのソースコードをGitHubで公開している点だ。一般の人々でもサイトの構造を確認できるうえ、コードの改善提案(プルリクエスト)を出したり、他の自治体がコードをコピーしてそれぞれの対策サイトを作ったりできる。これまでは、東京都のサイトやサービスでソースコードが公開されることはなかった。
8日ごろには、台湾のデジタル担当政務委員(デジタル大臣)であるオードリー・タン氏がサイトに改善提案を出していると話題になった。9日を過ぎると、神奈川県や北海道で都のソースコードを流用して作られた対策サイトが立ち上がるなど、取り組みが急速に広がっている。
東京都はなぜ即座にこのようなサイトを作れたのか。開発を取り仕切った東京都の特別広報チームに経緯を聞いた。
2月26日、宮坂副知事主導でプロジェクトの立ち上げ
東京都は2月26日、新型コロナウイルス感染症に関する情報発信を担う特設の特別広報チームを立ち上げた。チームリーダーは元ヤフー社長の宮坂学副知事だ。
特別広報チームではまず、どのように情報発信するべきかアイデアを出し合った。
「新型コロナウイルス感染症という今までないような状況で、正確な情報を都民に迅速に届けることが最重要課題」――そう語るのは、特別広報チームの井内雅妃デジタル広報担当課長(政策企画局政策調整部)だ。
新型コロナウイルスの感染者数は日々変化していくため、サイトも常に改善を続けられるようにする必要があった。
そこで宮坂副知事が提案したのがオープンソースなサイトの構築だった。副知事は「(情報発信は)東京都だけの問題じゃない」とし、正しく新鮮な情報を伝えるだけでなく、他の自治体でも同じ仕組み使えるようなサイトを作りたいと考え、GitHubでソースコードを公開することにしたという。
特別広報チームの天神正伸情報通信技術課長(戦略情報推進本部ICT推進部)は宮坂副知事のスピード感について、「全体を俯瞰(ふかん)して見ているので決断が早かった」と話す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
2
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
3
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
4
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
5
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
6
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
7
Apple、「iPad mini」を大幅刷新 8.5インチOLEDとA20 Pro搭載、防水にも対応 11万9800円から
-
8
ジョーシンへの不正アクセス、最大623万件漏えいか 運転免許証2件・マイナカード1件なども
-
9
グッスマに不正アクセス、公式EC閉鎖 会員の住所や注文履歴など漏えいか 再開目処立たず
-
10
野村総研、サイバー攻撃時の「能動的なシステム停止」を支援する新サービス
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR