「マリカー」訴訟、任天堂の勝訴確定 損害賠償額は5000万円

 公道カートの利用者に任天堂キャラクターのコスチュームを貸し出すなどしていた企業「マリカー」(現商号:MARIモビリティ開発)とその代表取締役に対し、不正競争防止法違反や著作権侵害などで任天堂が提起していた訴訟について、最高裁判所が被告らからの上告を12月24日付で不受理とした。このため、任天堂の勝訴が確定した。

2017年2月当時のマリカーのWebサイト

 任天堂の訴えは、マリカー(企業)が任天堂のレースゲーム「マリオカート」の略称「マリカー」を社名などに用い、利用者にマリオのコスチュームを貸与するなど、任天堂の許諾なくこれらを宣伝・営業に利用していることが不正競争防止法違反や著作権侵害に当たるというもの。

 一審の東京地方裁判所は、任天堂の訴えを認め、MARIモビリティ開発に対し1000万円の支払いと不正競争行為の差し止めを命じる判決を2018年に言い渡した。これを不服としてMARIモビリティ開発は知財高裁に控訴。任天堂も一審で認められなかった部分を不服とし、賠償金額を5000万円に増額して控訴した。

 二審の知的財産高等裁判所では、「マリカー」などの標章やマリオなど任天堂キャラクターのコスチュームが、マリカー(企業)の利用者の間で任天堂の商品等表示として著名であり、これらを営業上利用・貸与する行為などが不正競争防止法違反だと認定。その上で、任天堂が請求していた金額の全額の支払いと、被告会社の不正競争行為の差し止めを命じた。任天堂が当初訴えていた「著作権侵害」以外について、ほぼ全面的に認める内容だった。

 任天堂は控訴審判決で内容が確定したことについて「コンテンツ産業の保護と発展のために極めて重要な意義があると認識している」とコメントした。

 一方のMARIモビリティ開発は、控訴審判決に対して「当社の主張が認められなかった部分については誠に遺憾」と1月に発表して以降、コメントを控えている。

「マリカー」が公道を走る様子(17年3月、記者撮影)
19年3月時点でも公道を走っていたが、利用者は任天堂キャラクターの格好はしていなかった(19年3月、記者撮影)
印刷する
SNSでシェア
SpecialPR

この記事の著者

井上輝一
井上輝一

2016年3月からITmediaにジョイン。ITmedia Mobile、PC USER、LifeStyle、ヘルスケアで編集・執筆を兼務。2017年4月からITmedia NEWSでの兼務も開始。2019年4月にNEWS専属となる。スマートフォンやPCといったガジェット系の他、理系(神経科学)のバックグラウンドを生かして科学系のネタや、量子コンピュータ、ブロックチェーン、AIなど多岐に渡って取材している。

関連記事

こんなメディアも見られています

ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。

メールマガジンを配信中
メールマガジンを配信中

国内外の業界動向、AIやクラウドなどの最新技術、キャリア情報など今知りたい情報をまとめてお届けします。

いますぐご登録

本日の新着記事

アクセスランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

ITmedia NEWS SNS

X @itmedia_newsをフォロー

インフォメーション

ITmediaNEWSをフォロー

あなたにおすすめの記事PR