「PCの復権」「ローカル回帰」の次に来るのは? 2021年のテック・ガジェット業界を予測する(3/4 ページ)
簡単には進まぬ「脱x86」、鍵を握るWindowsの動向
コンシューマーデバイスの中でもっとも活況に動きそうなのはPCだ。コロナ禍でPCの価値が見直され、商品価値を高め、低価格化していくのは間違いない。開発期間を考えると、2020年に出てきた商品はコロナ禍の前に企画されたものがほとんど。コロナ禍での利用傾向を受けた製品は、2021年以降に本格的に出てくると考えるのが自然だ。
一方で、さらにそこに影響を与えそうなのが「M1 Mac」の快進撃だ。M1 Macが想像以上に良い製品になったことは、コンシューマー市場に刺激を与えている。もちろん、Macのシェアは世界的に見れば10%前後で、いきなりWindowsが減っていくとも思えない。だが、M1がノート型としては異例なほど快適な製品に仕上がっていたことは、他のPCにも影響を与えるだろう。
といっても、すぐにIntel系からArm系に移行する製品が増えるとも思えない。そのためには、Arm版Windows 10の完成度が上がらないといけないからだ。QualcommなどとMicrosoftが強い協力関係を敷き、完成度を上げていければ面白いことになる。まあその前に、M1 Macの仮想マシン(具体的にはParalelles Desktop)向けにArm版Windows 10を供給することになりそうな雲行きもあり、その結果がどうなるかが楽しみだ。
むしろ注目しておきたいのは、「もう一つのWindows 10」である「Windows 10X」採用製品の動きがどうなるかだ。
もともとWindows 10Xは、「デュアルスクリーンを想定」「従来のWindows用アプリ(いわゆるWin32アプリ)が動く」新しいOS、とされてきた。Microsoftが2019年秋に発表し、2020年発売予定だった「Surface Neo」などに採用予定だったが大きく方向転換し、「シングルスクリーンも対象」「Win32アプリは動作しない」OSになった。結果としてどんなデバイスが出てくるのが逆によく分からなくなってしまったのだが、多分、2021年には何か出る。
とはいえ、今年PC(Mac)が見直された理由である「自由度」が欠けている上に、アプリストアの市場規模的にも魅力が薄いので、商品としての価値もさほど上がりそうにない。「WindowsとEdgeをコアに作り、Androidの動かないChromebook」になってしまわないだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
3
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
7
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
8
松本デジタル相、24.6万件漏えい可能性について説明 「既知の脆弱性を対応前に悪用」
-
9
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
10
デジタル庁に不正アクセス、個人情報24.6万件漏えいか 各府省庁の職員情報など
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR