小寺信良のIT大作戦
PC選ばずサクサク動画編集 Microsoftが買収したオンライン編集ツール「Clipchamp」を試す(3/3 ページ)
収録機能が充実
テンプレートを利用せずとも、最初からオリジナルのコンテンツを作ることもできる。ここで注目したいのは、収録機能だ。「Recording & Create」というボタンをクリックすると、収録機能が4つ出てくる。一番上の「Screen & Camera」はなかなか強力な機能だ。
これをクリックすると、特定のウィンドウを画面収録しながら、PCにつながっているカメラとマイクも同時にレコーディングできる。録画時はPinP状態になっているが、収録されたファイルはそれぞれ別々のファイルだ。つまり2ストリームを同時収録しているので、あとでPinPの位置を修正したり、あるいはマルチカメラソースとしてカットで切り替えたりといった編集が可能になる。
これまで編集ツールの収録機能は、後付けのナレーションを録るぐらいにしか使われてこなかったが、画面収録とカメラの映像音声が同時に録れるなら、ソフトウェアのチュートリアルみたいな動画はもうこれ一発で解決だ。同時収録しているので、クリップの先頭を合わせるだけで同期も取れている。
ただ、編集機能としては、クリップを分割する「Split」しかない。尺を変えずにロール編集するみたいなツールはないので、わりとコツコツした編集になる。また音声を元にした細かい編集となると、音声のスクラブ再生ができないので、ちょっとしんどい。ただ映像と音声を分離することはできるので、絵と音のカットのタイミングをずらすスプリット編集などはできる。
最初に公開されたのが2013年と、割と歴史のあるツールなので、機能的にはこなれているように思える。ツールが少なく操作がシンプルなので、初心者にも扱いやすいだろう。最も恩恵に預かれるのは、5秒10秒のちょっとしたオープニングやエンディングのような挿入クリップを作るときだ。テンプレートがたくさんあるので、取りあえずそこからアイデアをいただいてオリジナルクリップに差し替えるだけで、そこそこセンスのいいものを簡単に作ることができる。
また、収録機能が強力なので、収録ツールとして使ってしまうのもアリだろう。画面配置やざっくりとした編集をこれでやってしまって、動画をローカルに書き出して細かいところは別ソフトでやる、といった使い方もできる。
何より強いのは、クラウドツールなので、OSやマシンを選ばないことである。家でデスクトップ機で編集していた続きを、移動中にノートPCでやる、みたいなこともできる。ただしオリジナルの動画や写真素材は、有料アカウントにアップグレードしないとクラウドにアップロードされないので、他のマシンで使用するときに素材がない状態になる。
現時点では、最安で月額9ドル、ストックイメージなどをフルで使用したいなら月額39ドルとなる。今後Microsoftの何らかのサービスにインテグレートされるのであれば、別の料金体系になるかもしれない。
今は大まかにこんなことができるということだけ把握しておいて、ローカライズやインテグレートされたときにさっと使い始めるというのが理想的かもしれない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
小寺信良のIT大作戦
ベテランのテクノロジーライターである小寺信良さんがIT分野全般にわたって考察する。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
4
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
5
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
6
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
7
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
8
「自分の個人情報が漏えいした……どうすれば?」 IPAが対処法公開
-
9
タイムズカー、お見舞金3000円の算定基準は? パーク24に聞いた
-
10
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR