メガネ1つで誰でもVTuber、「VTUNER」の可能性 顔バレリスクなしも表情は硬め(2/2 ページ)
もう一つ気になったのがモーションの固さだ。体の動きは滑らかに反映されるが、まばたきや口の動きは直線的で、目が開いている状態から閉じるまでを滑らかに再現するのではなく、開き・閉じ・開きとフレームが落ちたように動く。ウインクも難しそうだ。これが表情の硬さに拍車を掛けているようにも思う。これらはアプリの改修で改善できそうだ。
これらが「可能性は感じるがまだまだ頑張ってほしい」と感じた要因だ。
VTuberは参入ハードルがほぼなくなった
2016年末にキズナアイさんが登場してからもう6年たち、今では何万人ものVTuberが存在しているという。当時は機材やコンテンツ制作体制の整った企業や、VRギークのような個人が手を出すものという印象もあったが、すっかり技術の低廉化が進み、参入ハードルがほぼなくなっている。もちろん、品質を突き詰めれば大掛かりな機材や技術力が必要になるが。
今VTuberを始めるに当たって最低限必要な機材は、PCとWebカメラ、マイクのみだ。新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークの普及が進んだ今なら、新規に機材を集めるまでもなく始められる。ノートPCやスマートフォン1台でもできてしまう。
そういう意味では約2万円のJINS MEMEとVTUNEはコストパフォーマンス面で見てかなり分が悪い。PCでVTuberを始める際、ちょっとこだわってWebカメラやUSBマイクを新たに買ったとしても2万円はかからない。
手軽さの面でも突出している部分はない。JINS MEMEでアバターを操作するには、メガネを掛けて、アプリを起動し、BluetoothでスマホとJINS MEMEを接続する必要がある。手軽ではあるが、PCでも、ソフトを立ち上げてWebカメラをオンにすれば操作を始められる。
現状、JINS MEMEとVTUNERを配信用機材として選ぶ理由はあまりない。しかし、今後のエンタメ分野を面白くする可能性は十分にある。ジンズはJINS MEMEで取得できるデータの仕様や取得方法についてドキュメントとWebAPIを公開している。SDK(ソフトウェア開発キット)は非公開だが、利用を希望する場合はサポートに問い合わせるよう案内している。
JINS MEMEで取得できるデータは体の動きだけでなく、集中度や眠さなどメンタルの状態を示すものもある。これらを活用すれば、これまでのVTuber用ソフトには無い機能や新たな企画の発明にもつながるだろう。APIやSDKの存在が広まることを切に願う。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
3
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
4
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
7
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
8
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
9
松本デジタル相、24.6万件漏えい可能性について説明 「既知の脆弱性を対応前に悪用」
-
10
デジタル庁に不正アクセス、個人情報24.6万件漏えいか 各府省庁の職員情報など
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR