Twitter創業者ジャック・ドーシーが「Web3.0」に噛みついた理由 界隈で今何が起きているのか(1/4 ページ)
「Web3.0」、あるいは「Web3」のムーブメントにTwitter創業者のジャック・ドーシー氏が異議を唱え、ベンチャー投資家らとTwitter上で論争が起きた。この記事では、この論争の背景を読み解いていく。
最初に、誤解を招きやすい点に触れておく。ドーシー氏はWeb3.0を批判したが、Web3.0の基本的な構成要素であるブロックチェーンや暗号通貨を否定したわけではない。ドーシー氏は熱心なビットコイン支持者なのである。
ビットコインの仕組みを高く評価し、ビットコイン以外の全ての暗号通貨を批判的・懐疑的に見る立場を「ビットコイン・マキシマリスト」と呼ぶのだが、ドーシー氏の発言はビットコイン・マキシマリストの思想と親和性があるものと受け止められる。
大量の資金が流れ込む「Web3.0」はイーサリアムとともに登場
まずWeb3.0について概観しよう。
Web3.0は、今やハイテク投資家にとって重要キーワードだ。Web3.0というキーワードや、関連するクリプト(暗号通貨)、DeFi(分散型金融)、GameFi(ブロックチェーンゲーム)、NFT(非代替トークン)といったキーワードのもと、大量の資金がWeb3.0エコシステムに流入している。
ベンチャーキャピタルの米Sequoia Capitalは、Apple、Google、Airbnb、Stripeなどそうそうたるハイテク企業の創設段階に投資してきた名門だ。そのSequoiaは2021年に21件のクリプト投資を実施し、新規投資総額の25%に相当する資金をこの分野に投入した。別の数字も見てみよう。「Defi Llama」というDeFi向け統計サービスによれば、DeFi分野に流入する資金は日本円換算で29兆7000億円相当の規模に膨れ上がっている。
Web3.0、あるいはWeb3という用語は、Webの発明者ティム・バーナーズ=リーへの2006年のインタビューの中で「Web2.0の次」といったニュアンスで登場している。2014年には、暗号通貨イーサリアムの開発プロジェクトでCTO(最高技術責任者)を務めていたギャビン・ウッドが、プライバシーとディセントラライゼーション(Decentralization、非中央集権/分散/分権化)を追求した「ポスト・スノーデン時代」のWebとして「Web3」の概念を提唱した。ちなみにイーサリアムの「DApps」(分散アプリケーション)を作る開発者らは、イーサリアムを扱うためのJavaScriptライブラリ“web3.js”を使っていたので「Web3」という文字列には親しんでいる。
ギャビン・ウッドの提唱から7年ほどの間に、「Web3.0」はブロックチェーンと結びついた分散アプリケーション、すなわちDAppsのエコシステムとほぼ同じ範囲を指す言葉となった。今ではベンチャー投資家にとってもWeb3.0は要注目の分野となっている。
Web3.0の実体は「DApps=分散アプリケーション」
いわゆるWeb3.0の実体は、ざっくり言うとDApps、つまりブロックチェーンを活用した分散アプリケーションだと思っていい。少なくとも今のところは。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
4
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
5
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
6
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
7
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
-
8
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
9
「自分の個人情報が漏えいした……どうすれば?」 IPAが対処法公開
-
10
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR