「誰かweb3を見たことある? 僕は見つけられない」という12月20日(米国時間)のイーロン・マスク氏のツイートに、ジャック・ドーシー氏がすぐに「たぶん、aとzの間のどこかにあると思うよ」とリプライし、話題になっている。
web3とは、大まかにはブロックチェーンテクノロジーに基づく分散型オンラインエコシステムを指す。米ベンチャーキャピタル(VC)大手のAndreessen Horowitz(a16z)の元パートナーで現在はテクノロジー系の独立アナリストとして著名なベネディクト・エヴァンス氏は5日に公開したプレゼン資料で、暗号資産はweb3に、VR/ARはメタバースに再定義されると提唱した。
TeslaやSpaceXでCEOを務めるマスク氏もTwitterの共同創業者で現在Block(旧Square)のCEOのドーシー氏も、暗号資産を評価しており、ドーシー氏はオープンな分散型技術に基づくSNS開発に取り組んでもいる。
そんな2人だが、以前からweb3というバズワード(あるいはキーワード)には批判的だった(マスク氏は2日に「web3って嘘っぽいよな」とツイートしている)。
ドーシー氏の言う「aとzの間」は明らかにAndreessen Horowitzを指す。名称を自ら「a16z」と表記するこのVCは、暗号化関連企業の3億ドルファンドを立ち上げるなど、ブロックチェーン関連に積極的に投資している。
ドーシー氏は同日、「“web3”はみんなのものじゃない。VCとVCが出資する企業のものだ。web3も彼らのインセンティブで、結局は集中型エンティティに別のラベルを貼り直しただけのものになる」ともツイートした。このツイートは本稿執筆現在8000件以上RTあるいは引用ツイートされ、3万5000件以上のいいねを獲得している。
「全くの誤りだ。それに、本当に独立したWebを構築しようとしている多くの勇敢な人々の夢と希望を台無しにする、危険な発言だ」とweb3信奉者が反論すると、ドーシー氏は「ツイートが夢と希望をだめにするとしても、より大きな問題がある。批評はエネルギーを修正し、より重要なものに転換するのに役立つものだ」と返した。
ドーシー氏は多くのリプライに応え、本稿執筆現在も“会話”を続けている。
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