“PC”あるいは“Personal Computer”と呼ばれるもの、その変遷を辿る
BIOSからUEFIへ BIOSはなぜ終わらなければならなかったのか(4/4 ページ)
Arm、RISC-Vにも広がるUEFI
そしてUEFIはx86以外にも利用されている。Intelはかつて出していたXScaleというArm v5ベースのシステムにUEFIを利用していたし、Linux 5.10はUEFIベースのRISC-Vマシンでのブートを既にサポートしている(移植そのものは、2016年のUEFI PlugfestでHPEによる移植レポートが上がっており、かなり昔から取り組んでいたことが分かる)。
Windows 11のように旧来のBIOSから完全に脱却したOSもあり(BIOSにはもちろん未対応だし、UEFIでCSMを有効にしているとそもそもインストールが出来ない)、今後はUEFIがPCの基礎になるのはもう確定事項というか、既にそうなっているといっても差し支えないだろう。
もっともそのUEFIも、最初に搭載されたのは2003年(GatewayがInsyde Softwareの提供するInsydeH2OというUEFIを採用した)であり、2005年辺りからIntelのマザーボードはUEFIに切り替えられたものの、当時はCSMを有効にして旧来のBIOSと同じ動作をするという使い方がなされていた。
もちろんそれでも、プログラムサイズの制限がなくなる等のメリットはあったわけだが。一方、OSの側のUEFIのサポートが本格的に始まったのは2000年代後半である。
サーバ向けはともかくとして、コンシューマー向けでいえば64bit版のWindows Vista(2006年)とAppleのMac OS X Tiger(バージョン10.4、2006年)が最初である。
ただmacOSはともかくWindowsの方は本格的にサポートされるようになったのは次のWindows 7(2009年)で、ただサポートされたとはいえ当時はCSMを使ってブートする方が多かったと記憶している。
CSMを使わずに、UEFIとして利用するのが当たり前になったのは、それこそWindows 10が出た2015年とかそのくらいではないかと思う。つまりリリースから10年掛けて、ゆっくりBIOSからUEFIへの移行が行われたわけだ。いくら技術的に優れていても、物事が変わるのはゆっくりである、という良い例ではないかと思う。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
“PC”あるいは“Personal Computer”と呼ばれるもの、その変遷を辿る
RISCの歴史、Apple Siliconの歩みを語ってきた大原雄介さんのコンピュータ歴史連載、テーマはズバリ「PC」だ。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
6
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
7
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
8
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
9
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR