「Meta Quest Pro」を「Quest 2」と比べても意味がない 22万円超のVR機器が生まれた理由(2/3 ページ)
Quest Proは「実験機」なのか
「ということは、Quest Proは実験機なの?」
これに対する答えは「イエスでありノー」ということになるだろう。
Quest Proに含まれる要素、例えば表情認識やカラーでのシースルーAR、カメラ内蔵のコントローラーなどに、「販売後もソフトをアップデートしながら可能性を検証していく」要素が非常に多い。
だが一方で、MetaがQuest Proを販売する上で提示した「仕事のためのメタバースとVR機器」という話もまた、市場性が十分にあって価値があるものなのだ。少なくともMetaはそう信じているし、Metaとの提携を発表したマイクロソフトも信じているだろう。
会議やコラボレーションワークは重要であり、そこでメタバースを使うことには価値がある。単純に「空中にいくつものディスプレイ」を出すことだって、それはそれで便利なものだ。
そうした要素にはカラーによるシースルARや今のQuest 2よりも高性能なプロセッサ、PCやハイエンドスマホ並みに広いメモリフットプリント(Quest 2のメインメモリは6GBだが、Quest Proは12GB)、下側がそのまま見えやすい構造が重要。特に表示については、単純なディスプレイパネル解像度よりも、視野の中での画素密度の高さや、そこから来る文字の読みやすさなども必要になる。
結果としてQuest Proは「家庭向け」よりも高くなる。
だが、多くの人が仕事のために1000ドルから1500ドルのPCを買うように、仕事で必要、もしくは価値があると認められれば、少々高めの機器でも売れる可能性はある。
VRにもメタバースにも「毎日使う用途」が必要だ。「仕事」というファクターはそうした用途になり得る。
なお、Quest ProとQuest 2の違いの1つとして「バッテリー動作時間」が挙げられる。Quest 2は3時間ほど動作し、外部バッテリーなども充実してきている。一方でQuest Proの動作時間は「1~2時間」とされており、ゲームやソーシャルVRにのめり込むには短い。
Meta側の説明によれば、これは「ビジネスで使う場合には、1度の利用では1~2時間が多い」という判断によるものでもあるという。ただ一方で、標準で充電用の台(クレードル)が付属し、「使ったらすぐ充電」という体制が取りやすい形になっているから……ということもあるようだ。
この辺、「リビングで使うゲーム機」と「机で使うビジネス機器」という性質の違いも見えてくる。
まあもちろん、一番の理由は「もっと持たせたいが今は無理」だからだろうが。
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