浦上早苗の中国式ニューエコノミー
「バブルの終焉!?」市場が動揺したテンセントNFT取引所の閉鎖<中国NFTマーケット事情・後編>(4/5 ページ)
グレーな運営増加、規制強化が現実味
一方、中小のNFTマーケットプレイスは実質的な二次流通サービスを提供し、一儲(もう)けしたいユーザーでにぎわっている。運営企業にとっても、ユーザー同士の売買で手数料を取ることで、収入をあげられる。ただ、こういった運営は限りなく黒に近いグレーゾーンである。大手のマーケットプレイスでも、無償譲渡する機能があれば、銀行口座振り込みやモバイル決済の送金を通じて裏で金銭のやり取りはできる。
短期的な利益だけを狙いNFTマーケットプレイスを開いた中小スタートアップも少なくない。中国メディアによると、22年7月時点でNFTマーケットプレイスは998あるが、うち639が22年に立ち上がったという。
22年7月には「EV企業がデジタル資産を発行する。それを買えば5~8倍に値上がりする」と投資セミナーの受講者から資金を集める詐欺が表面化し、名前を使われたEVメーカーが「当社はデジタル通貨、NFTに一切関与していない」と声明を出した。
NFTは一見して非常に盛り上がっているが、実態は流行に乗じてもうけたい企業とユーザーの賭場のようになっており、今の状況だと、仮想通貨と同様にNFTが突然「違法」になり、マーケットプレイスが強制閉鎖されるシナリオは十分に考えられる。
業界では「テンセントは規制強化を察知していち早く撤退した」ともささやかれている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
浦上早苗の中国式ニューエコノミー
新聞記者を経て、中国へ留学後、中国に関する経済ニュース等を複数媒体で執筆する筆者が、中国の3大IT企業“BAT”を始めとする企業、ブロックチェーンやビットコイン、フィンテックや信用スコア、AIや5Gなど、中国最新のニューエコノミー情報をお伝えする。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
資さんうどん、従業員の退職理由などが外部から閲覧可能に 委託先の勤怠システムに設定不備
-
3
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
4
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
5
auメールで朝から障害 全国で利用しづらい状況に
-
6
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
7
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
8
GMO不正アクセスの犯人サイト、ドメイン停止を確認
-
9
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
-
10
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR