小寺信良の「プロフェッショナル×DX」
テレビの“テロップ制作”にもクラウド化の波 業界最大手が挑む高き壁(1/3 ページ)
放送というのは、映像と音声だけではなく、実にたくさんの文字情報で成り立っている。タレントのしゃべりに逐一テロップが乗るという話だけではない。お天気情報では各地の天気が表組みで示されるし、スポーツの結果も一覧で紹介される。ニュースでも見だしや説明テロップが挿入されるし、バラエティではタレントのしゃべりに逐一テロップが乗る。
こうした放送用の文字情報は、「キャラクタージェネレーター」という装置で制作される。ゲームの世界ではキャラクタージェネレーターとはゲームキャラクターをデザインするためのツールだが、放送機器で言うキャラクターとは「文字」の意味だ。日本の放送で使われるキャラクタージェネレータの最大手が、株式会社朋栄のVWS/EzVシリーズである。
このような文字情報は、テレビ局内では専用のスタッフが常駐する「CGセンター」や「アートセンター」といった部署で集中的に制作する。CGはComputer Graphicsのことではなく、Character Generatorの略なので、まあ両方やっている人にはややこしい話である。
文字情報は番組ディレクターがCGセンターへ原稿とともに発注する。CGセンターでは原稿を元に文字情報をデザインし、テロップ専用データベースに登録する。それを校閲・確認したのち、送出システムに登録され、自動あるいは手動で送出される事になる。
キャラクタージェネレーターは、文字入力やデザインにも使われるだけでなく、映像信号の出力機としても機能する。具体的には、フィル信号とキー信号の2つを出力し、スイッチャーでエクスターナルキー合成していく。
つまり完全に局内設備であり集中管理なわけだが、2020年からのコロナ禍突入でこの方法論がネックとなった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
小寺信良の「プロフェッショナル×DX」
クラウド活用にリモート編集環境と、映像にまつわるプロフェッショナルの分野にDXの波が押し寄せている。プロの現場で何が起こっているのか。最新のITトピックを小寺信良氏が解説する。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
なぜ酒蔵の許諾なしに? 「VTuberコラボ日本酒」騒動、主催者が経緯説明 仲介者による調整で「準備進んでいると認識」
-
2
「食事量は1日1200kcal以下、でも肥満」な人を14日間追跡調査 痩せない理由は……米コロンビア大などの研究
-
3
かっぱ寿司「配布前のコラボグッズ、フリマで買わないで」 プリキュアコラボ発表日に注意喚起
-
4
本物そっくり“AI生成レシート“が経費精算の脅威に マネフォ「自力で見破るのは難しい」 企業はどう備える?
-
5
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
6
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
7
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
8
「iPhone Duo」純正ケース話題、「面白いけど高い」……1万4800円と2万4800円
-
9
松本デジタル相、24.6万件漏えい可能性について説明 「既知の脆弱性を対応前に悪用」
-
10
デジタル庁に不正アクセス、個人情報24.6万件漏えいか 各府省庁の職員情報など
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR