サイバーセキュリティ、“侵入前提”はもう時代遅れ? 今再び「防御」に注目が集まるワケ(1/4 ページ)
サイバーセキュリティの分野で、パラダイムシフトが進んでいる。近年の常識となっていた「攻撃者の侵入を前提とした事後検知・対応」というトレンドが、「侵入の予防」へと回帰しつつあるのだ。その理由と、どのような取り組みに注目が集まっているのかを見てみよう。
サイバーセキュリティの取り組みは、3つの要素で構成される。1)コンピュータの防御(Protection)、2)防御が破られた場合のハッカーの検知(Detection)、3)システム内のハッカーを排除するための対応(Response)だ。これらはいずれも重要な要素だが、近年は防御への期待が低下し、検知と対応に力点が置かれていた。
サイバーセキュリティの概念が整備された当初は、防御に焦点が当たっていた。しかし2000年代の初めごろから、検知・対応へのシフトが起きる。背景にあるのは、国家レベルの攻撃能力を持つハッカーの台頭だ。国家が敵対国への攻撃のために自らハッキングに乗り出すケースなども増え、民間にはとても追い付けない水準のハッキングが常態化した。
そのためサイバーセキュリティでは、ハッカーの侵入を前提に、迅速な検知と対応に焦点が移った。社員のPCやサーバに入れる監視・防御ツール「EDR」や、会社全体のネットワーク状況を、専門チームが24時間監視する「SOC」が発展。企業は「侵入されてもすぐ気付く・被害を広げない」という狙いを実現し、高度化したハッキングに対処できる体制を整えていた――はずだった。
再び「防御」に注目が集まるワケ
しかし検知・対応のアプローチも限界を迎えつつある。主な理由は次の3点だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
デンマークの880万人分流出、原因はパスワード「123456」 ハッカー「侵入は難しくなかった」 現地報道
-
2
SBI証券のFXで“誤ロスカット” 再委託先IIJが作業ミス、システムでも検知できず 779口座が対象
-
3
「Google Play」、AI Studioで作った自作アプリを自分の端末で実行可能に AIでゲームを探す機能も
-
4
化粧品販売「アエナ」約81万人分の個人情報流出か 氏名やクレカ下4ケタ・有効期限など
-
5
デジハリ大、「Claude」を全学導入へ──国内初、“回数気にせず”使い放題に
-
6
ブックオフ漏えい、退会者21万人も対象 個人情報638万人分の外部送信を確認
-
7
米Getty Imagesが破産申請へ AI画像の台頭で経営悪化、「報道写真」軸に年内の再建目指す
-
8
Apple、「Welcome home」イベントで発表されたことまとめ 日本でも2製品予約開始
-
9
Anthropic、自己複製AIの「兆し」を指摘 55ドルのTVボックス15台で26Bモデルが稼働
-
10
キャッシュレスサービス「IDARE」、約13万人の個人情報漏えい 残高や取引履歴なども
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR