「グエー死んだンゴ」きっかけでYouTubeとクラファン開始 大隅基礎科学創生財団
「グエー死んだンゴ」。Xユーザーのなかやま(@nkym7856)さん(享年22)の“辞世のポスト”から始まった寄付の輪が、新たな方向に広がりをみせ始めた。大隅基礎科学創生財団(横浜市緑区)は、新たにクラウドファンディングとYouTubeを活用した情報発信を始めると明らかにした。
YouTubeでは、基礎科学発展のための動画を配信する。初回は寄付についての報告などを含め、25年にノーベル生理学・医学賞を受賞した坂口志文医学博士と、16年に同じくノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典理事長の特別対談を配信。2月中に掲載し、財団のWebサイトでも公開するという。
一方のクラウドファンディングは、基礎研究者を支援する財源を増やすため。同財団の助成事業第9期(2025年度)には219件の研究助成申請があったものの、そのうち採択されたのはわずか13件だった。助成により基礎研究のすそ野を広げることを見据え「初めてクラウドファンディングに挑戦する」。
がん関係の研究施設→基礎研究への広がり
財団には、25年10月27日から半月ほどで約1700件、総額860万円ほどの個人寄付があった。これは前年度の年間寄付件数の4倍以上に相当する金額。なかやまさんの投稿をきっかけに、がん関係の研究施設への寄付が急増した頃、同じXユーザーの渡瀬ゆずさん(@kamo_kamos)が、基礎研究への寄付も呼びかけたためと分かった。
財団の公式Xアカウントは同年10月29日、寄付件数が400件を超えたことを報告しつつ、なかやまさんの死を悼み「科学の発展につなげることでお悔やみにかえたい」と表明。それを複数のメディアが取り上げ、さらなる寄付につながった。
財団は「SNSはその悪い面が取りざたされることが多いですが、今回の広がりは、SNSを通じて一人一人の善意が共鳴し、科学を支えたいという思いが社会の中に根付いていることを実感させてくれる出来事でした」としている。
【訂正:2026年2月5日11時42分更新 ※漢字の誤記を修正しました】
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