国内初、ADHD治療にスマホアプリ 塩野義製薬がきょうから発売 子供向けに
塩野義製薬(大阪市北区)は6月5日、小児の注意欠如多動症(ADHD)の治療を補助するアプリ「ENDEAVORRIDE(エンデバーライド)」を販売開始した。小児ADHDを対象とした治療補助アプリの国内販売は初めてとなる。
ENDEAVORRIDEは、スマートフォンやタブレットで取り組むことでADHDの症状改善が期待できるアプリだ。「小児期におけるADHDの治療補助」を目的に、医療機器プログラム(治療を補助するソフトウェア)として承認を受けた。治療用アプリを開発する米Akiliが手掛けたもので、塩野義製薬は2019年3月にAkiliとライセンス契約を締結、日本と台湾での独占的な開発権・販売権を取得している。
同アプリは、Akiliの基盤技術「SSME」を採用する。患者ごとに最適化した2つの課題に同時に取り組む「二重課題」で大脳皮質を刺激し、認知機能の鍵とされる脳の前頭前野を活性化させる設計だ。これにより、不注意、多動性、衝動性の改善を促すとしている。
承認は、塩野義製薬が日本で実施した第3相臨床試験の結果に基づく。環境調整や心理社会的治療を受けている6~17歳の小児ADHD患者164人を対象に、ADHDの重症度を測る指標「ADHD-RS-IV」の不注意スコアの変化量を調査。その結果、通常治療を続けた群に比べ、治療開始から6週時点で統計的に有意な改善を示したという。
ADHDは不注意、多動性、衝動性を特徴とする神経発達症の一つで、学童期の有病率は約7%ともいわれる。国内ではこれまで心理社会的治療や薬物治療が中心だった。塩野義製薬は、患者や保護者によって治療への考え方やニーズが異なるとし、新たな選択肢としてアプリを加えることで多様なニーズへの対応につながるとしている。
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