“最小のインスタントカメラ”はポラロイドの撮影体験をどう変えたか 「Polaroid Go Gen 3」レビュー(3/4 ページ)

ポラロイドならではの「2つの極上な時間」

 さて、冒頭でも触れたように、スマホ写真がこれだけ普及した現代において、わざわざアナログで写真を撮る理由は、やはりその「撮影体験」にあります。

 ポラロイドにおける極上の体験とは、シャッターを切った後に訪れる「2つの時間」に集約されていると私は思います。1つめは、シャッターを切ってカメラから吐き出された真っ白なフィルムを手に、画像がじわじわと浮かび上がってくるのを待つ「10分間」です。何が写っているのか、うまく撮れているのか、期待と少しの緊張感が混ざり合うこの時間は、デジタルカメラの液晶モニターを即座に確認する行為とは全く異なる、贅沢な時間です。

撮影から約10分後。像は浮かび上がっているが、色はまだ落ち着いていない

 そして2つめは、一夜明けて、色が完全に定着した実物のプリントを見たときに、思わずニヤニヤしてしまう「翌日の時間」です。ポラロイドの化学反応が落ち着き、独特の淡く、温かみのある色彩が完成したとき、その写真は単なる画像ではなく、かけがえのない「思い出の物質」へと変化します。この2つの時間があるからこそ、私たちはポラロイドに魅了され続けるのです。

翌日になると色がしっかりと定着し、ポラロイドらしい温かみのある仕上がりになる

改めてポラロイド入門機としての「Polaroid Go Gen3」

 現在、ポラロイドのラインアップは非常に充実しています。ハイエンドモデルの「Polaroid I-2」から、クラシックな「Now+」「Now」、そしてこの「Go」まで、ユーザーの目的や予算に合わせて選べる環境が整っているのはうれしい限りです。

 その中でもPolaroid Go Gen3は、本体価格が1万6880円、フィルムが2パック(16枚入り)で3980円と、ポラロイドの世界へ飛び込むための入門機として、最も手頃で最適な選択肢となっています。

 現在、世界的にポラロイドフィルムの人気が過熱しており、日本でも若干の供給不足が続いています。しかし、日本での販売代理店であるVISTAL VISIONからは、「フィルムの供給、がんばります!」という非常に頼もしい言葉も聞かれました。これなら、安心してこの新しいカメラで撮影を楽しめそうです。

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この記事の著者

いしたにまさき
いしたにまさき

ブロガー、ライター、アドバイザー、プロダクトデザイナー。2011年アルファブロガー・アワード受賞。ひらくPCバッグシリーズのデザインにて、2016年グッドデザイン賞受賞。

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