佃煮の日「クソダサポスター」ホントにAIに作れない? GeminiとChatGPTに挑戦させてみた結果
ITmedia NEWS Weekly AccessTop10
ITmedia NEWSにおける1週間の記事アクセス数を集計し、上位10記事を紹介する「ITmedia NEWS Weekly Top10」。今回は2026年06月27日から07月03日までの7日間について集計し、まとめた。
先週のアクセス3位は、農林水産省の公式Xが6月29日に投稿した「佃煮の日」ポスターが、良い意味で“クソダサい”と話題になったという記事だった。派手派手なグラデーション、集中線、目が飛び出した3人組──2000年代のWordで作ったような既視感が凝縮された、味わい深いポスターである。
コメント欄には「AIには出せない温かみがあって好き」「AI使わないところがほんと良い」という声が目立ったという。
……でも待ってほしい。今のAIなら、こういう雰囲気も作れるのでは? というわけで、ChatGPT(5.1high)とGemini(3.1Pro)にチャレンジさせてみた。
AIは、描き込みすぎる
まず両者に「2000年代風の、派手なグラデーション満載のクソダサポスターを作って」など指示し、元ポスターの要素を伝えた。
いや全然違うやろ! 描き込みすぎだしリアルすぎだし色が多すぎる。まったく「2000年代のWord」っぽくない。そもそも「2000年代」という指示が曖昧すぎたのかもしれないが、Wordでこれは作れない気がする。
そこで「もっとシンプルに」と指示してみた。色は減ったものの、シンプルとはとても言えない。ダメだこりゃ。
次にGeminiで作ってみた。同じプロンプトを前提にしつつ、「解像度は低め」など、レトロ感を出すための指示を少し加えてみた。
なかなかいいところまで来た。ただ、当時のWordのグラデーションの雰囲気と違う。そこで「Word 2003で」と細かく指定したら、雰囲気はさらに近くなってきたが、なぜか横長になった。
AI本人に聞いてみた
行き詰まった筆者は、ChatGPTに「これをAIで再現するならプロンプトはどうなるか」と聞いた。すると「蛍光グリーンのベタ背景」「WordArt風の文字」「写真はあえてポスターに馴染みすぎない実写」など、ものすごく長文のプロンプトを提案してくれた。
それを使うと、確かにかなり近づいた。
でも違う。バランスが良すぎるのだ。文字のバランスが良く、余白が均等だし、謎の顔文字はまん丸。どこか整っていて、心に刺さらない。
……そもそも、AIが書いたプロンプトをAIに入れて、私はいったい何をやってるんだ? 世界のコンピューティングパワーと電力をこんなことに使って申し訳ない。
アイデアと手作業こそ「人間のもの」かも
やってみて分かったのは、「なつかしい」ポスターは結局、人間のディレクションと記憶がベースになって初めて作れる、ということだ。AIは描き込みすぎるし、バランスが良すぎる。記録の参照はできても、「あの頃こういうの、あったよねえ」という本当の記憶は持っていないし、手作業らしいズレもなかなか再現できない。
本物の農水省ポスターは、人間が一発のアイデアでサクッと作ったように見え、配置のズレも味わい深い。人間のアイデアと手作業だけで、AIより面白くて強いモノが作れるなら、それが一番いい。電気も使わないし。農水省のポスターを見ながら、そんなことを思った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
GMO不正アクセスの犯人サイト、ドメイン停止を確認
-
4
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
5
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
6
【復旧】auで大規模障害 全国で通話・データ通信しづらい状態 緊急通報にも影響
-
7
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
8
IPO目論見書に「AIは人類の存亡リスク」「コードの9割はClaude製」 Anthropicが示した規格外の見立て
-
9
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
-
10
GMO、攻撃者の公開情報に「アクセスは絶対に控えて」 悪質な拡散者には法的措置を準備
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR