Google DeepMindのデミス・ハサビスCEOが退任して会長に チーフサイエンティストのジェフ・ディーン氏は独立へ

 米AlphabetおよびGoogleのCEO、スンダー・ピチャイ氏は8月5日(米国時間)、AI部門Google DeepMind(以下、DeepMind)の体制変更を発表した。DeepMindのCEOを務めてきたデミス・ハサビス氏が日々の業務執行から退き、DeepMindの会長とAlphabetのチーフサイエンティストに就く。ハサビス氏は引き続き、Alphabet傘下の創薬AI企業のIsomorphic Labsも率いる。

 ピチャイ氏は社員向けメッセージで、ハサビス氏について「AGI(汎用人工知能)の将来を形作ることに全力を注げる役割について、以前から話し合ってきた」と説明。ハサビス氏はDeepMindのモデル開発や研究に助言する形で関与を続けるとしている。ハサビス氏も同時に公開したメッセージで、「AGIに向けて生涯取り組んできたが、多くの皆さんと同じく、それが手の届くところにあると感じている」とし、大局的な課題に集中するために運営責任を引き継ぐ時期だと判断したと述べた。

 後任としてDeepMindを率いるのは、CTO兼GoogleチーフAIアーキテクトのコーレイ・カブクチュオール氏。DeepMindのSVPとしてピチャイ氏の直属となり、Geminiのモデル開発、フロンティアAI研究、Geminiアプリと開発者向けチームを統括する。同氏はDeepMindの初期から13年在籍し、深層学習チームを立ち上げ、「WaveNet」や「DQN」などの成果を主導してきた。

デミス・ハサビス氏(左、画像はSubstackのプロフィールより)とコーレイ・カブクチュオール氏(画像:Google)

 ピチャイ氏はあわせて、Googleに27年間在籍し、Google DeepMindとGoogle Researchのチーフサイエンティストを務めるジェフ・ディーン氏が同社を離れることも明らかにした。ディーン氏は、Googleシニアフェローのサンジェイ・ゲマワット氏とともに、機械学習や科学、工学分野の発見を加速する独立した公益法人(public benefit corporation)を設立する。Googleは創業時の出資者兼クラウドパートナーとして関わり、MLシステムなどの研究でも協業を続けるという。

サンジェイ・ゲマワット氏(左)とジェフ・ディーン氏(画像:ジェフ・ディーン氏のXポストより)

 Googleからは6月にも、「Gemini」の開発を共同で率いたノーム・シャジーア氏が米OpenAIへ、「AlphaFold」開発を主導しハサビス氏とノーベル化学賞を共同受賞したジョン・ジャンパー氏が米Anthropicへ移っており、主要人材の離脱が相次いでいる。ピチャイ氏は今回のメッセージで、Geminiアプリの月間ユーザーが9億5000万人を超え、「Gemma」の累計ダウンロードが9億回を突破したことに触れ、「勢いを維持していく」としている。

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