X、「クリエイター収益分配プログラム」終了へ──「オリジナル投稿」に絞った新報酬制度に移行
米Xは8月7日(現地時間)、「クリエイター収益配分プログラム」を終了し、新プログラム「Original Content Rewards Program」(本稿執筆時点で日本語版名称はまだ発表されていない)に移行すると発表した。同日から旧プログラムでの新規の登録受け付けを停止し、既存参加者への支払いは9月7日分までとする。
既存参加者には、通常の支払いスケジュールに沿って8月14日と28日に支払いを実施し、9月7日までの獲得分を9月11日ごろに支払う。9月8日以降、既存参加者を対象に新プログラムへの申請受け付けを順次開始する。本人確認と支払い方法の登録が済んでいれば再設定は不要だが、過去のポリシー違反で収益化が停止されているアカウントは申請できない。
新プログラムでは、オリジナルコンテンツが獲得した「有効インプレッション」に応じて報酬を支払う。有効インプレッションは、X Premium(Basic、Premium、Premium+、Premium Business)の加入者がタイムラインで投稿の50%以上を表示した場合のみカウントする。同一アカウントによる重複、広告や宣伝によるもの、不正なインプレッションは除外する。支払いは2週間ごとで、初回は8月28日。9月8日以降に移行する既存参加者の初回は9月25日となる。
参加条件は、以下の通り。
- 18歳以上であること
- 対象国に居住していること(日本も対象国)
- 規約違反を繰り返した履歴がないこと
- 個人またはビジネスアカウントであること
- X Premium/Premium+/Premium Businessに加入していること
- 認証済みフォロワーが500人以上いること
- 過去90日間にホームタイムラインで認証済みユーザーから50万件以上のインプレッションを得ていること(返信は除く)
- オリジナルコンテンツを定期的に投稿していること
申請結果は3営業日以内に通知し、却下された場合は1回だけ異議申し立てができる。再申請は90日経過後から可能だ。
Xはオリジナルコンテンツを「自分の声、視点、専門知識、創造性を反映した、自分自身が制作したコンテンツ」と定義する。自作の文章やスレッド、記事、取材、分析のほか、自分で撮影した写真や動画、自作のミームやイラストなどが該当する。他人のコンテンツを使う場合も、意味のある論評や文脈、分析、創造的な編集を加えていれば対象になるとしている。
一方、他人の投稿をそのまま複製・再アップロードしたもの、自動化ツールで生成したもの、収益化のノウハウや報酬の最大化だけを扱うもの、誤情報を含むもの、「役に立つ」と評価されたコミュニティノートが付いたものは対象外となる。トリミングやフィルター、枠線、ウォーターマーク、再生速度の変更、単純なテキストの重ね合わせといった軽微な編集は「意味のある変換」とは認めない。他人の投稿を広めたいだけの場合は、リポストを使うよう呼び掛けている。
AI生成コンテンツについては、一律の禁止規定は設けていない。ただし「自動化された手段で作成または投稿されたもの」は報酬の対象外としており、Xは同語の定義を示していない。また、3月に導入した「武力紛争のAI生成動画をAI生成と明示せずに投稿した場合、90日間の停止、再違反で永久停止」というルールは、新プログラムの規約にも引き継がれている。
Xの収益分配は2023年に広告収益の分配として始まり、24年10月に返信欄の広告ではなくプレミアム加入者のエンゲージメントに基づく方式に変更された。その後も無断転載やインプレゾンビへの対策が課題となっており、26年5月にはプロダクト責任者のニキータ・ビア氏(8月5日に退任し、現在はXのアドバイザー)が、無断転載で収益を得ていた大型アカウントの収益化を停止したと明かしていた。
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