Tablet PC市場が成長の兆し――米調査
2010年に向けて、Tablet PCメーカー各社は安定成長期に入る――調査会社In-Statが7月27日に明らかにした。
ただしTablet PCを後押しする主要企業のMicrosoftが今後、コンシューマー向けの新たな低価格製品カテゴリーに本腰を入れるとなれば、それがTablet PC市場の成長を阻む最大の障壁となるだろう、とIn-Statは語っている。
In-Statの上席アナリスト、ブライアン・オルーク氏によれば、Tablet PCの市場規模は2004年の12億ドルから2009年には54億ドルに拡大する見通しで、地域別では米国がトップを維持し、続いて欧州、アジアの順となる。In-Statでは、Windows XP Tablet PC Edition OSを搭載したデバイスをTablet PCとして分類している。
今日のTablet PCはノートPCよりも高額で、主に医療、不動産、保険などのバーティカル市場で使われている。
しかし最近では、これら以外の企業が中間管理職向けに購入する兆候が見られるという。限定的ながらもTablet PCの人気が高まっている主な理由は「価格の下落」だ。オルーク氏によれば、今年の平均価格は2000ドルを優に下回る。
In-StatのTablet PCの出荷台数予測について、オルーク氏はコメントを控えた。
Microsoftのビル・ゲイツ会長兼チーフソフトウェアアーキテクトが、「Tablet PCは米国で最も人気の高いPCの形態になるだろう」と予測して以来、同社は3年半以上にわたってTablet PCに注力していることを幾度も示してきた。
Microsoftは今年1月、Tablet PCの価格を、同性能のノートPCよりも100ドル~200ドル高い程度に抑えるべくPCベンダー各社と取り組んでいると述べ、また6月にはゲイツ氏がソフトウェア改良への投資を続けてTablet PCをメインストリームに押し上げると改めて強調した。
もしMicrosoftがTablet PC OSを新OSのWindows Vista(コードネームLonghorn)と連係させれば、Tablet PCがメインストリームに近づく一助になるかもしれないとオルーク氏は話している。Windows Vistaの出荷は2006年の予定。
一方、MicrosoftがTablet PC市場に見切りをつける可能性もあると同氏は指摘する。
今年4月、ゲイツ氏はWindows Hardware Engineering Conference(WinHEC)で、「Ultra Mobile 2007」と呼ばれる新たな競合ポータブルコンピューティングプラットフォームの投入を検討中だと語った。
Microsoftのサイトに掲載されているゲイツ氏のコメントによれば、同氏はこのUltra Mobile 2007を、価格帯800ドル~1000ドル、限りなく1ポンド(約450グラム)に近い重量の新しいデバイスカテゴリーとして位置付けている。カメラ、電話、タッチスクリーンを統合してコンシューマーフレンドリーなテイストを提供し、音楽/ビデオ再生機能を非常に長いバッテリー駆動時間で提供する。
「Ultra Mobile 2007は、この市場に新たなポータブルPCプラットフォームをもたらすことになる。Tablet PCと共生することになれば、Tablet PCの売り上げが侵食されるだろう。Microsoftは、このUltra Mobile 2007を成功させたい、あるいはTablet PCをリプーレスするものにしたいと考えているかもしれない」(オルーク氏)
Tablet PCの将来は、成長の点から見ると明るいが、市場全体に占める割合は小規模にとどまる。2009年末までに、ノートPC市場におけるTablet PCの割合は5%に達しない、とオルーク氏は予測している。
Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
キオクシアに約366億円の賠償命じる判決 米特許訴訟、陪審評決に続き 「あらゆる法的手段講じる」
-
2
「コードは一行も書いていない」 アイドルの宮本佳林さん、AIで配信システムを丸ごと構築 “技術ブログ”が話題
-
3
BASE子会社、最大885万件漏えいか カード番号の一部も ECサイト構築サービスに不正アクセス
-
4
個人情報含む約3300万件のデータ漏えいか 整体院予約など手掛けるEPARKリラク&エステ システムに不正アクセス
-
5
講談社、最大3812件の個人情報流出 社員がフィッシングメールに騙される
-
6
ミャクミャク関連サイトがアダルトサイトに……大阪万博のドメイン運用終了→転用続出で物議 悪用の懸念も
-
7
つい見せたくなる延長コード、開発したのは東大阪の電線メーカー 3000万円の機械導入で思いを形に
-
8
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
9
Apple、大量購入品の返品に「15%の手数料」 販売条件に明記 “転売対策”か
-
10
エルヴィン団長「とりあえず再起動しろ!」──NTT東日本×「進撃の巨人」の“情シスあるある”広告が話題
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR