イー・モバイル、Huaweiを基地局供給メーカーに追加
イー・アクセス子会社のイー・モバイルは7月19日、来年3月のサービス開始を目指す携帯電話事業のネットワークサプライヤーとして、中国の通信機器大手Huawei Technologies(華為技術)を追加決定したと発表した。サプライヤーとしては既にスウェーデンEricssonが決まっており、2社で地域を分担しながら基地局を整備していく。
Huaweiが担当するのは、HSDPA対応基地局などの無線インフラ。イー・モバイルは来年3月に東名阪でデータ通信サービスを開始する計画だが、東名阪のインフラはEricssonが担当し、Huaweiは札幌や仙台など、音声サービス開始時期の2008年3月をめどに拡大するサービスエリアで展開する。今後、地域ごとにEricssonとHuaweiで基地局展開を分担していく考えだ。
Huaweiは1988年に深センで創業。BTやVodafone、Telefonicaなど大手キャリアを顧客に持ち、世界29カ所で3Gネットワーク構築に参加した実績を持つ。2005年度の売上高約59.8億ドルに対し、今期は3割増の78億ドルを見込んでおり、通信分野では強力な世界大手に育ちつつある。
イー・モバイルはHuaweiを採用した理由として、製品コスト面で有利だった点も認めるが、高く評価しているのが技術力だ。Huaweiはインドのバンガロールや米国内に開発拠点を持ち、全社員4万人のうち約半分が研究開発要員という技術志向を誇っている。
3G基地局は通常、数トンある「納屋」(イー・モバイルの千本倖生会長)のような大型設備だが、Huaweiは小型軽量な基地局を提供する。イー・モバイルの種野晴夫社長は「大きな基地局では早い展開ができないが、Huaweiの小型基地局ならクレーンも不要で、普通のエレベータでビルの屋上に設置できる」と評価する。
交換機など、ネットワークの基幹部分はEricssonが1社で担当するが、Huaweiはこれまでの世界各地での実績から「Ericssonともっとも接続しやすい」(種野社長)ことも採用理由になったという。
Huaweiは昨年11月、日本法人「華為技術日本」を設立し、サポート体制の整備などを進めている。任正非CEOは「日本は世界トップの3G市場であり、品質への要求が世界でもっとも高い市場。イー・モバイルのパートナーになったのは光栄なこと」と話し、日本市場への進出に期待を込めた。
千本会長は「中国企業といばコモディティー(安価な日用品)のイメージが強かったが、Huaweiは中国が迎えているターニングポイントを象徴している」とし、「日中の政治問題などもあり、中国ベンダーの採用はリスクでもあるが、われわれはベンチャーとしてリスクを取って展開していく」と話している。
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