「空の産業革命、日本がリードできる」 世界で戦えるドローン企業育成へ
「空の産業革命」をけん引すべく国を挙げた取り組みが始まっている。航空交通、いわゆる「空飛ぶクルマ」を世界に先駆けて実用化しようと、6月中旬に閣議決定された「未来投資戦略2018」にはエアモビリティ社会実現に向けた官民による協議会の設立とロードマップが策定されることも盛り込まれた。
昨年6月、ドローン専業型ベンチャーキャピタルファンド「Drone Fund」を設立した投資家の千葉功太郎氏は、「昨年は手探りだったが、法制度も整い始めており、形が見えてきた」と話す。
Drone Fundには35社の投資家から16億円が集まり、20社の新興企業に投資を完了した。投資先の中には、一人乗りのホバーバイク「Speeder-One」を年内にも試験飛行するAerial Lab Industriesや長距離を飛べる大型貨物ドローンを来年秋に試験飛行するSabrewing Aircraft Companyなど、実用化に向けて開発が進む有望なベンチャー企業も多いという。
8月1日にはみずほ銀行、KDDI、セガサミーホールディングスといった大手企業のほか、マブチモーター創業家、さらにはプロサッカー選手の本田圭佑氏が、初期投資家として参画する2号ファンドを設立する。最大で50億円を調達し、ドローンが当たり前のように飛び交う「ドローン前提社会」と、官民一体で盛り上がりを見せるエアモビリティ社会の実現を目指すという。「大手企業とのオープンイノベーションも促進させ、日本から世界で戦えるドローン企業を育成したい」と千葉氏は話す。
「クラウドコンピューティングのようにAPIで簡単に呼び出せるクラウド型ドローンシステムが整備されれば、子どもの見守りやC2Cの宅配など、消費者向けのさまざまなサービスが登場してくるだろう」と数年後にはやってくるドローン前提社会に思いをはせる。2号ファンド設立に合わせ、2022年、東京・墨田区に住む架空の女子高生「美空かなた」を公式キャラクターとして設定、生活の中に自然と溶け込んでくる未来のドローンを演出する。
「ドローン前提社会の到来を確信している。しかも、ドローンによって引き起こされる空の産業革命を日本はリードできる立場にある」と話すのは、Drone Fundのアドバイザリーボードに名を連ねる日本マイクロソフトのエバンジェリスト、西脇資哲業務執行役だ。
「日本には自動車やタイヤのトップメーカーがあり、各種センサーやカメラ、GPSアンテナなどでもシェアトップだ。世界でもユニークな自動車教習システムや車検制度も整っている。こうした基盤があれば、日本が空の産業革命をリードできないはずがない」と西脇氏は話す。
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