「チームの半数は修士号を取得」「20カ国以上から採用」 世界のAI人材が日本のベンチャーに集まるワケ(1/3 ページ)
大手からスタートアップまで、AIやデータを活用できる人材の不足に悩む企業は多い。初任給が引き上げられたり高額の年収が約束されたりと好待遇の求人も増えてきたが、AI人材の獲得競争は激化しており、ただ待遇を良くするだけでは良い人材は集まらない。
こうした状況の中、日本のAIスタートアップCogent Labs(コージェントラボ)は、世界20カ国以上からの人材獲得に成功している。特にR&Dのチームメンバーは、約5割が修士号、約3割が博士号を取得済み。米Googleなど海外の大手IT企業から専門性の高い人材が集結しつつある。
なぜ、社員約70人という日本の小さなスタートアップに海外の人材が集まってくるのだろうか。人事採用マネージャーのマルコ・スリマさんと、2018年に英DeepMindからCogent Labsに転職したティアゴ・ラマルさん(リードリサーチサイエンティスト)への取材を基に、その理由を探っていく。
「自社のAI技術のレベルを理解してもらうこと」が重要
Cogent Labsは、AIに関する研究開発と、その成果を基にしたプロダクトの開発・提供を行う会社だ。現在は、手書き文字を読み取るAI-OCRサービス「Tegaki」、非構造化データを扱える文書検索システム「Kaidoku」、時系列データを基に株価や為替を予測するサービス「TSF」の3つを提供している。
14年の設立から順調に成長を続け、現在は約70人の社員を抱える。そのうち、外国籍のメンバーは約4割を占める。R&Dチームに限ると、外国籍メンバーの比率は約9割に上る。
採用担当のスリマさんもドイツ出身で、日本に来て15年ほどになるという。リクルーターとしては9年のキャリアがあり、前職ではApple Japanの採用マネージャーを務めていた。
Cogent Labs入社時の印象について、スリマさんは「AI業界のスタートアップとして楽しそうだし、オフィスも格好良かった。優秀な人が多いというイメージがあり、(AIスタートアップの中では)知名度とブランド力がありました。2人の創業者のカリスマ性も相まって、人に教えたら絶対興味を持ってもらえる会社だと自身の面接の際に確信しました」と振り返る。
そうした企業としての魅力をうまく発信して採用につなげていくことも重要だが、スリマさんはビジネスSNS「LinkedIn」も積極的に活用している。LinkedInで気になる経歴を持つ人がいれば、メッセージを送って採用につなげるという。
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