「エンジニアの理想の働き方」とはどのようなものだろうか。プライベートも充実したリモート勤務ができる、自身のスキルを磨いて成長できる環境がある、子育てや介護など家庭と仕事を両立できる、頼れる仲間と一緒に働ける――理想は十人十色だが、誰もが満足できるのが一番だ。
そんな“理想的な職場”を見つけられるかもしれない。いま、世界有数の監査法人がテクノロジー人材を大募集している。大手ならではの整った制度と、世界基準の先進的な組織文化は、テクノロジー人材の肌に合うだろう。
採用を強化しているのが、“世界4大監査法人(Big4)”の一角をなす「EY」のメンバーファームであるEY新日本有限責任監査法人(以下、EY新日本)だ。テクノロジー人材たちが集まる専門部署でDXに取り組んでおり、AIやRPAを使った監査の自動化、膨大なデータの活用などさまざまなイノベーションが加速している。
EY新日本は、自身のスキルと新しい技術を生かして新規プロジェクトに取り組め、さらに働きやすい環境が整っているとアピールしている。果たして、それは本当だろうか。今回は現場のエンジニアやデザイナーなどテクノロジー人材に集まってもらい、リアルな姿を取材した。
まずは、EY新日本がどのような法人なのか紹介しておく。同法人は企業の監査やコンサルティングを請け負っており、上場企業の約900社、非上場企業を含めると実に4000社超の顧客企業に向き合っている。
この圧倒的な規模での監査業務をテクノロジーの力で改革すべく、「アシュアランスイノベーション本部」を立ち上げた。公認会計士やテクノロジー人材が連携し、監査プロセスの自動化や、顧客の会計データをリアルタイムに把握して常時監査できる仕組みなどを実現するビジネスモデル「Assurance 4.0」に全力で取り組んでいる。
取材したのは、アシュアランスイノベーション本部のCoE推進部で活躍する4人のテクノロジー人材。早速、業務や働き方について紹介していこう。
EY新日本では多くの人がユニークで柔軟な働き方をしているが、取材した4人のうち3人が口をそろえて「こんな働き方をしたい!」と名前を挙げるのが、テクニカルビジネスアナリストの正木さんだ。普段の業務では、開発するシステムの要件をユーザーである監査人にヒアリングし、要件定義を行った上で開発チームに引き渡す役割を担っている。
「私はいま、沖縄に住んでいます。リモート勤務が基本で、オフィスに出社するのは1年に数回です。仕事中は東京で働いていたときと変わりませんが、退勤後に玄関のドアを開けたら沖縄の風景が広がっている、どこでもドアの沖縄バージョンです」――正木さんは満面の笑みでこう話す。
そう、正木さんは沖縄で働いている。取材のために東京にあるEY新日本のオフィスに来てもらった。地方で働ける「フレックスリモート」という制度を利用しており、勤続年数や年次に関係なくEY新日本のメンバーなら誰でも、国内の好きな場所から働ける。
正木さんは転職してEY新日本に入社した。前職で定年を迎えるに当たり、その後の生活を考えている中で、EY新日本でエンジニア人生を続けることにしたという。
「以前はシステム開発会社にいましたが、ベテランになると開発よりもコンサルティングや監督の役割が強くなります。でも、私は自分で作り上げていきたいタイプ。EY新日本に来て、ほぼ20年ぶりに開発プロジェクトのメンバーになり、とてもやりがいを感じます」(正木さん)
転職のタイミングで今後のワークライフバランスを考え、ゆっくり過ごせる沖縄への移住を決断。趣味のダイビングを楽しめる場所にしたという。
正木さんの話をうなずきながら聞いていたのが、プロダクトマネージャーの柴垣さん。役割が違うメンバーを連携させ、目指す方向性に導く役目だ。直近では、連結決算調書の作成を自動化するシステム開発のプロジェクトを担当している。
柴垣さんはどこでもドアという表現に共感したようだった。柴垣さんもフレックスリモート制度を活用しており、パートナーの実家がある群馬県館林市に住んでいる。東京にいたときより子どもと触れ合う時間が長くなり、趣味を満喫するなど豊かな人生を送っているという。
「制度だけでなく組織文化も整っています。ビデオ会議では、基本的に画面はオフ。化粧や服装を気にする必要がなく、育児をしながらでも気兼ねなく会議に参加できます。クライアントともオンライン上での会話なので、とても働きやすいです」(柴垣さん)
子育てしながらでも働けるという点は、2児の母親でもあるデザイナーの川内さんが詳しく教えてくれた。転職して入社しており、EY新日本では開発するシステムの操作画面を使いやすくするなどUI(ユーザーインタフェース)のデザインを手掛けている他、社内ポータルサイトの改修などユーザー目線の取り組みを進めている。
小学校低学年と未就学児の子どもを育てる川内さんは、自分の生活リズムに合わせて働ける制度「シフト勤務」を使って子育てと仕事を両立している。子どもの習い事や行事に合わせて働く時間帯を調整できるため、育児や家事を柔軟にこなせている。さらに保育園から急な呼び出しがあったときや急用ができたときは「中抜け」制度を使っている。
子育て中の人がもう一人。4歳の子どもを育てる石村さんだ。家では父親の顔だが、EY新日本ではテクノロジープロジェクトマネージャーとして、企業の会計監査データを自動的に分析する仕組み作りなどに携わっている。さらにEYがグローバル規模で進める取り組みにも参加し、海外のエンジニアとも英語でバリバリやりとりをしているそう。
石村さんもシフト勤務。午前7時〜午後4時まで仕事をして、その後は子どもを迎えに行ったり家事をしたりしている。
「仕事をするのか、子育てをするのかという2択ではなく、両方できるのでとても助かっています。先日、家族が入院したときはチームメンバーが心配してくれただけでなく、海外のエンジニアからもメッセージが届きました。そんな組織文化が根付いているからこそ、働きやすいのだと思います」(石村さん)
かなり自由な働き方を実施しているEY新日本だが、他のメンバーにしわ寄せがいくことはないのだろうか。マネージャーとして監督的な立ち位置にいる柴垣さんは、それを否定する。
「当然リーダー層も働きやすさを意識しているので理解を得られます。誰かが抜けた際にはそれを受け入れて、柔軟に調整したり軌道修正したりしているので、本人の希望を第一に優先できるのです」(柴垣さん)
EY新日本の組織文化に根付いているのが「本人の優先順位を大切にするカルチャー」だ。仕事だけが最優先という人は少ない。子育てや介護、プライベートな用事、趣味などその時々によって優先事項は違う。「その人にとっての優先順位が高いものを会社の中の仕組みで許容したいと考えています」(柴垣さん)
「目標達成に向けて、組織全体が善意で動いています。アメとムチではなく、メンバーを信頼して大切にしてくれる、フレキシブルに働けるので、私たちもそれに応えようと思えます」(石村さん)
こうした組織文化は、柴垣さんたちが作り上げてきたものだ。公認会計士が大半を占めるEY新日本に、新たに生まれたアシュアランスイノベーション本部はまさに“異色の職場”。監査以外の分野から来たテクノロジー人材が集まる上で、異なるバックグラウンドやカルチャーをどう受け入れるかが重要になる。
「こうした環境で活躍してもらうには『心理的安全性』が欠かせません。単一のルールで縛り付けるのではなく、本人がやりたいことを優先できる、働いて気持ちいいと思えることが大切だと考えています」(柴垣さん)
「年齢もライフスタイルも違うメンバーを尊重してくれ、多様な働き方を認めてくれると実感しています」(正木さん)
「メンバーを尊重してくれる文化は、評価にも表れています。前職では評価のフィードバックは1年に1回でしたが、EY新日本では3回あります。私のことをどう見ているか分かるし、日ごろの業務や努力を認めてもらえるので、全力で前に進もうと思えます」(川内さん)
EY新日本の柔軟な働き方の様子を垣間見ることができた。“働きがい”を聞いていたら、組織論や“生きがい”にまで話が広がった。それも、特定の人だけが働きやすいわけではなく、互いを尊重してくれる風土が組織やリーダー、メンバーの中に根付いているからなのだろう。
定年間際にEY新日本に入った正木さんは次のように話す。「テクノロジー人材に優しい職場です。私のようにベテランになると管理職になるケースが多いですが、EY新日本なら働き方も職務も選べるので生涯エンジニアでいられます。さらに『内製って結局は運用』というイメージが強いですが、EY新日本ではAIからドローンまで新しい技術を使ってイノベーションに取り組める環境があります」(正木さん)
「柔軟な働き方を実現できる理想的な職場です。繁忙期には残業もありますが、それも自分ができる範囲に収まります。何よりも家族との時間を大切にできるので、ここで長く働きたいと思いました」(川内さん)
EY新日本に興味が湧いてきただろうか。柴垣さんは「『求める人物像』に縛られることなく、少しでもEY新日本に興味を抱いたら連絡してほしい」と呼び掛ける。人材募集では応募者が「こんな人物が求められている」と先入観を持ってしまうことがあるが、それは応募者にとってもEY新日本にとってももったいない。
この職種一覧ページの「Assurance Innovation本部」欄から、具体的な職務の確認ができる。職務だけでなく働き方や生活など1つでも感情を動かされたなら、実際にEY新日本のメンバーと話してみるのもいい。まずは気軽にエントリーしてみてはいかがだろうか。
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