GMO、「AI・ロボット」事業に参入 得意のネットインフラや金融を組み合わせた“総合力”で勝負(1/2 ページ)
GMOインターネットグループは6月18日、AIやロボット、ドローンの導入・活用支援を行う新会社「GMO AI&ロボティクス商事」(GMO AIR)を設立した。商社機能として国内外からロボットを調達し、GMOが持つインターネットインフラサービス群、2013年から研究を進めているAI活用ノウハウなどと融合。2040年には1100万人足りないといわれる働き手問題の解決を目指す。
事業としてはAIとロボットの2つの柱を持つ。AI事業は「コンサルティング&ソリューション」「製品販売&インテグレーション」「教育&リサーチ」などメインに据える。同グループ7800人の従業員に対し、AI活用を通じて実現した月間10万6000時間の業務時間の削減、2024年度で18億円のコスト削減をノウハウとして企業に提供する。「GMOリサーチ&AI」による最新のAI動向のリサーチも可能だ。
AI分野でのスタートアップ支援やエコシステム形成にも力を入れる。GMOインターネットグループで投資事業を展開する「GMO VenturePartners」や、「GMO AI&Web3」を通じ、世界中のAI・ロボット企業への出資・支援を実施。AIのエコシステム形成も進めるとしている。
ロボット事業では、ロボットやドローンの導入から活用までをサポート。最適な機器選定、設置、運用を支援する。発表会場には、中国Unitreeの2足歩行ロボット「H1」と4脚ロボット「B2」、米Boston Dynamicsの「Spot」、ドローンステーションを内蔵したugo(東京都千代田区)の「ugo+drone」、イームズロボティクス(福島県南相馬市)のドローン「EE600-100」、千葉工業大学の「CanguRo」など、車輪やアームを持つものから2足歩行型、4脚型まで登場した。
現在のロボットといえばアーム型や車輪型が一般的だが、今後ヒューマノイドや4脚タイプも増えてくるという。その背景にあるのがAIの進化だ。GMO AIR顧問で千葉工業大学未来ロボット技術研究センター所長の古田貴之氏は、「従来型の制御でリアルワールドは無理。(AIの進化で)に車輪では行けないあらゆるところ、人が働いている環境で動けるようになる」と語る。ロボットは今後、AIがリアル世界で稼働するためのボディ(物理インタフェース)になるという。
ロボット事業でGMOが持つアセットをフルに生かす
GMO AIRのロボット事業は、社名に「商事」とあるように商社機能がメインとなる。ロボットやドローンは自社開発せず、国内外の有力なベンダーから商品を調達し、本AI事業やAI活用ノウハウ、GMOインターネットグループが手掛けるネットインフラ商材(ネット回線、ドメイン、クラウド、セキュリティ、決済、データセンターなど)、金融サービス(レンタルやリース、ローン、保険、助成金活用支援など)を組み合わせる。ロボット事業を手掛けるIT企業は他にもあるが、GMO AIRは同グループの総合力で勝負する。
GMO AIRで取締役会長に就任する熊谷正寿氏(GMOインターネットグループ代表)によると、当初はAIコンサルティングが大きな柱になるという。「生成AI使ってない企業が全体の8割。啓蒙活動が必要。マーケットイン型営業を心がけたい」「インターネット産業の黎明期と同じ考え方で、当時プロダクトアウトした会社はあまり残っていない。(インターネットサービスを)これ便利だから使ってくださいというのは、消費者のニーズとマッチしないケースが多くある」(熊谷氏)
一方、将来のビジョンとして、国内外のロボット・産業用ドローンメーカーに対し「インタラクションデータプラットフォーム」の構築と「金融サービス・LaaS(Labor as a Service)合弁設立」を目指す。合弁会社では融資、IPO支援、助成金活用支援、LaaSコンサルを予定。ロボットやドローンから得られる行動・観測データを、高精度で信頼性の高い全体データとしてまとめ、AI・ロボット・ドローンメーカーにフィードバック。AIとロボット産業発展の基盤にするとしている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
2
くら寿司、10%割引の“適用漏れ”を謝罪 レシート持参で返金へ ちいかわコラボのお詫び施策
-
3
iPhone 18シリーズ発表、今年はPro・Pro Maxのみ なんと“無印”なし 価格は21万9800円から【更新終了】
-
4
「ペンギンを返して」 Suica新キャラ候補3案公開でSNSに戸惑いの声 一般投票は8日から
-
5
幻の「ちいかわ」コラボ第3弾皿、捨てちゃうの? くら寿司に聞いてみた
-
6
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
7
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
-
8
Duolingoの新アイコンが「気持ち悪い」 世界のユーザーから「元に戻して」の声
-
9
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
10
大雨で「首都圏外郭放水路」稼働 濁流が“地下神殿”を満たすまでの動画公開 国交省
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR